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中沢敦「パルディア流 売れるマーケティング論」

素晴らしい日本式コンビニ、なぜ世界を侵食で文化を変革?進化し続けた40年

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シンガポールのセブン-イレブンの店舗
 皆さんは、コンビニエンストトアに週何回行きますか? 筆者は少なくとも週4~5回は行きますが、その目的はレジ横に設置されたマシンで注ぐ入れたてコーヒー、いわゆるコンビニコーヒーです。今まではドトールコーヒーで毎朝購入するのを習慣にしていましたが、コンビニコーヒーは値段が安く適度な味わいのため、習慣を変えてしまいました。

 2013年のマルハニチロの調査によると、約7割の人がコンビニに週1回以上行くといいます。筆者の場合、コーヒーを購入する以前は週2~3回ほどでしたが、訪問頻度が増えました。先日もフィリピンのセブ島に行った際、まず最初にホテルスタッフに聞いたのはコンビニの場所でした。

 これは、海外に行って最初に水を買う習慣が身についているためです。特に新興国は日本ほど自動販売機が普及していないので、海外に行った時にコンビニを見ると安心します。これは、見知らぬ土地で最低限の食料を確保したいという生存欲求からくるものだと思います。

セルフおもてなし


 そんなコンビニは1927年に米国で生まれたビジネスモデルであり、以下のポイントを原動力として成長した業態です。

(1)24時間365日営業(当初は7時から23時)
(2)ドミナント出店(エリアへの集中出店)
(3)ファストフード化

 この米国のモデルを日本式に転換したのが、セブン-イレブンです。米国のノウハウに加え、POS(販売時点情報管理システム)による単品管理、おにぎりやおでんなどの日本式ファストフードの発売、天候や季節に応じた需要予測などを基に「いつも開いていて便利なコンビニ」として成長してきました。

 また、小売り企業としてPOSを活用したメーカーとの共同商品開発により、現在のPB(プライベートブランド)「セブンプレミアム」の大ヒットにつながっています。今では当たり前のATM設置や公共料金の支払いなど新しいインフラを構築し、習慣化しやすいコンビニコーヒー「セブンカフェ」を全店に導入し、カフェと相性のいいドーナツも導入。「いつも開いていて便利」から「近くて便利」という顧客ニーズを満たしてきました。

 顧客に自分でコーヒーを入れさせながらも高い満足度を提供する、いわば日本独自の「セルフおもてなし」を実現し、「お客様のためではなく、お客様の立場」でイノベーションを追究しています。便利さと日本人の買い物ニーズを捉えた日本独自の素晴らしいビジネスモデルを持つ業態です。