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かんぽ生命の殴りこみで生損保業界がヤバい!捨て身の勢力争い&大再編勃発!

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日本郵政本社が所在する日本郵政ビル(「Wikipedia」より/Ons)
 日本郵政と傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の3社は、11月4日に東京証券取引所第1部に上場することが決まった。初回売り出し時の想定価格は日本郵政が1株1350円、ゆうちょ銀が1400円、かんぽ生命が2150円。初回はいずれも11%分を売り出す。想定価格を基に計算すると、初回の売り出しは3社合計で1.4兆円規模になる。

 公募・売り出し額では1998年のNTTドコモ(2.1兆円)以来の超大型上場案件となる。政府が100%保有している日本郵政株は、段階的に3分の1超に引き下げる。日本郵政が100%保有しているゆうちょ銀株とかんぽ生命株は段階的に50%程度に引き下げ、将来はすべて売却する。

 かんぽ生命は完全民営化に向けて一歩を踏み出す格好になるが、同社と同じ土俵で戦うことになる国内生保各社は一斉にM&A(合併・買収)に走り出した。

日生が三井生命を買収


 日本生命保険は9月11日、三井生命保険の買収を正式に発表した。日生は11月上旬までにTOB(株式公開買い付け)を始め、来年3月末までに三井生命を子会社にする。三井生命の社名は変えない。買収額は2000億円台後半となる。

 日生としては三井グループ企業の団体保険を手に入れ、販売力が強い三井住友銀行との関係を強化できる利点がある。日生は15年3月期の保険料等収入(売上高に相当)で戦後初めて第一生命保険に抜かれた。15年4~6月期決算では保険料等収入と基礎利益(本業の儲け)のいずれも、第一生命が日生を上回った。四半期決算の開示を始めた08年以降で、初めて日生は基礎利益が第一生命を下回った。

 日生の筒井義信社長は9月11日の記者会見で、「グループとして、トップ(保険料等収入)もボトム(基礎利益)もナンバーワンを目指す」と明言した。国内生保の再編は、04年に明治安田生命保険とT&Dホールディングスが発足して以来のことになる。かんぽ生命の上場を契機に、生保再編が相次ぐとの見方が少なくない。

米国市場進出ラッシュ


 第一生命の4~6月期決算の基礎利益は1605億円となり、日生の1456億円を抜いた。逆転する原動力となったのが、2月に買収手続きを終えた米中堅生保のプロテクティブ生命だ。プロテクティブでは個人保険と個人年金保険が主力で、買収額は5750億円だった。

 第一生命に続けとばかりに大手生保は海外M&Aを競い合う。明治安田生命保険は7月24日、米中堅生保のスタンコープ・ファイナンシャル・グループを買収すると発表した。スタンコープは景気変動に強い団体保険を展開しており、買収額は6246億円だ。