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毎日の買い物が超便利になる! コンビニ考現学 第1回

ツナマヨが欠品のコンビニは失格! アパマンに載らない新居選びのツボ

文=渡辺広明/元コンビニバイヤー
post_63.jpgコンビニ・プロの観点で、近所のお店を厳しくチェック!
(「足成」より)

コンビニ歴21年・バイヤー歴15年の筆者が、コンビニを選ぶ視点からお得情報、裏ワザまでを伝授! バックヤード事情を見れば毎日の生活が変わる――?

<今回のテーマ>
コンビニと新生活

 桜の季節も終わり、新居で生活をスタートするという人も多いこの時期。家を選ぶ基準として、「コンビニが近くにはあるか」を見る人も多いのでは?

 しかし、ただ新居の近くにコンビニがあるか、を見ているだけでは”落とし穴”に引っかかってしまうと、忠告しておこう。プロの目から見ると、その店が「いかに快適で買い物しやすいか?」ということのほうが重要なポイントとなるのだ。

 10年前までは、 コンビニの良し悪しは、店頭のゴミ箱見ただけで分かったもの。例えば、挿入口から、ゴミが溢れかえっていれば悪いコンビニ。ゴミ箱がピカピカに磨かれていれば、良いコンビニ。その店がいかに売上に直接つながらないところに目を行き届かせているかが分かる、象徴的なポイントだった。

 ところが、ゴミの分別回収が進んだ昨今は、家庭ゴミを持ち込む不届き者が増えて、ゴミ箱の店内設置が主流になった。さらにかつて、スーパーバイザー(チェーン本部の巡回員)の仕事では、店頭に置かれていた公衆電話の屋根にホコリがないかを指でなぞりチェックする、姑のような業務が必須だったりもしたが、これも今やケータイの普及で公衆電話がほぼ姿を消してしまった。昨今のコンビニは、外側からでは判別がつきづらくなってしまったのだ。

 そんな中、店内ではあるが、コンビニの良し悪しを知る絶対的ポイントがある。それは、「ツナマヨ おにぎり』が夕方に欠品している店は、”近所のコンビニ”として失格という点だ。

 コンビニにとって、お客が欲しい時に欲しいものがあるという品揃えが一番の重要なポイントとなる。ツナマヨおにぎりは、基本的に大手・中小チェーンに限らず、1日の店舗での売れ数が、年間を通して最も高い商品。その王者たる地位は、25年以上不動である。

 そんなツナマヨおにぎりが欠品している店は、全ての商品の品揃えも未来永劫全く期待できないと考えて間違いない。(※ただし、一人のお客が10個以上まとめ買いするなどの特殊要因が発生した場合は除く)

 スーパーバイザーの仕事では、ツナマヨおにぎりの品揃えは、指導チェック以前の絶対不可欠な項目である。帰宅時にコンビニを利用する人にとって、夕食の品揃えは優先順位の高い事項。店舗オーナーも、そんなことは分かりきっているのに、ツナマヨおにぎりを中心とする弁当やパンなど、中食系商品カテゴリーの欠品が、実は多くの店で散見されている。そこには、大きな理由があるのだ。

 コンビニオーナーの収益は、フランチャイズ契約により粗利益を本部と分配するのが一般的。そしてオーナーが支払う経費のなかで、大きな構成比を占めるのが、人件費と光熱費と廃棄コストの3つとなる(※家賃等は、契約形態によるが、本部負担の場合が多い)。人件費と光熱費は、月々によりほぼ固定化される費用のため、実質、廃棄コストが最もコントロールしやすい経費となる(※光熱費は、大手を中心に本部負担の場合もある)。

渡辺広明/元コンビニバイヤー

渡辺広明/元コンビニバイヤー

コンビニの店長、バイヤーとして22年間、ポーラ・TBCのマーケッターとして7年間従事。商品開発760品の経験を活かし、現在 (株)やらまいかマーケティング代表取締役として、顧問、商品開発コンサルなどに多数参画。報道からバラエティまで幅広くメディアで活動中。フジテレビ「Live News a」レギュラーコメンテーター。 「ホンマでっか⁉︎TV」レギュラー評論家。『ニッポン経済の問題点を消費者目線で考えてみた』『コンビニを見たら日本経済が分かる』等著書多数。
渡辺広明公式ホームページ

Twitter:@yaramaika

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