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岩瀬大輔(ライフネット生命保険副社長)・キュレーション第1回記念

ライフネット生命・岩瀬大輔、上場祝いは会議室で乾杯!

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岩瀬大輔氏
ネット生保トップシェア・ライフネット生命保険の設立メンバーであり、同社副社長を務める岩瀬大輔氏。2006年、戦後初の独立系生保会社となる同社を設立し、今年3月、ついに東証マザーズ上場を果たした岩瀬氏が、キュレーション第1回記念として、自身ではあまり語ることのなかった今回の上場について、そして"岩瀬流"情報収集術についてお伝えする。

 ライフネット生命は、リテール(個人)向けの生命保険会社という、高い公共性が求められる業態ですので、創業オーナーが資本を持っているのではなく、広く社会の公器として存在するべきであると考えていました。ですので、設立当初から「いずれは株式上場すべきだ」と考えていました。ようやく保有契約件数10万件、保有契約高1兆円を超え、さらに成長していくための資金調達ということで、3月、東証マザーズに上場しました。

 上場前は「ライフネット生命ってテレビCMなんかでよく見かけるし、よさそうな会社だけど、大丈夫?」と言われることが多かったので、資本を厚くし、上場企業としてのステータスを得るというのは、今後の成長に弾みをつけるためにも、非常に有益だと考えたのです。もちろん、これは通過点に過ぎません。マラソンでいえば、競技場をやっと出て、コース道路を走り始めたという感じですね。

起業よりスムーズだった上場

 あるインターネット事業会社社長が、「生涯で二度とやりたくないことがある。起業と上場準備だ」と公言されているように、株式上場準備というのは大変なのですが、ライフネット生命の場合は、非常にスムーズだったと思います。金融機関として常日頃から金融庁の監督、指導の下にありますので、内部統制などの社内規則がすべて書面化され、会議の議事録も残していたからです。なので、上場日の目標を設定して、逆算してスケジュールを全部引いて、あとはそれに従って進行していけばよかった。そういう意味では、見通しのよさというものもありました。

 でも起業の時は、国内では74年ぶりの独立系生保会社設立だったというのもあり、金融庁から生命保険業免許が交付されるかどうかわからなくて、まったく見通しが立たなかった。その頃は、暗い森の中で目をつぶって歩いているような感じでしたね。悪戦苦闘する中で、ようやく誕生することができたのです。あの頃が、私自身としては一番大変でしたね。

上場翌日は駅前でチラシ配り
 
 上場会社になったからといって、私たちは株価に一喜一憂することはありません。上場日の3月15日も、担当社員とボードメンバーらが会議室に集まり、1時間ほどポテトチップとビールで乾杯したくらいです。そして翌日朝8時から、出口治明社長を含めた社員10数名で、地元の半蔵門駅の前でチラシ配りをしました。僕は寝坊して参加できなかったですが......。そこには「ライフネット生命は上場しました。これからもよろしくお願いいたします」と書きました。開業した際に、当社は商品販促のためチラシ配りをしていたので、上場にあたってビジネスの原点に戻り、再スタートを切ることをお客さまにお伝えするために、急遽やることにしたのです。