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幸運を呼ぶミラクルコンサルタント・田中雅子「ゼロからのリーダー学」第4回

“オヤジマネジメント”は卒業しよう

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田中雅子氏
元外資系部長、ユニクロ元マネージャーであり、現在『とくダネ!』(フジテレビ系)コメンテーターとしてもお馴染みの田中雅子氏。長年現場のマネジメントにたずさわり、数々の全社プロジェクトを成功させ、企業成長を支えてきた田中氏が、ビジネスパーソンが自らをリーダーに成長するためにやるべきことを指南する。 

 5月、自著『仕事の基本』(学研パブリッシング)が発売され、多くの方から反響をいただきました。私の会社のオフィシャルWEBサイトにも多数の投稿が寄せられ、その中には、無記名でただの誹謗中傷としか思えないようなものもありました。それを読んだ当社の社員が、「ひどい! 田中さん、どう思いますか?」と言って私に見せてくれました。

 その社員が大騒ぎしている姿が印象的だったので、その時どのように返事したか忘れてしまいましたが、匿名で書いてくるのは、正々堂々としておらず、賛成できません。きっちりとした反対意見があれば、名前も書いて、「田中さんの意見は違うと思う。だから、私はこう思う」となっていれば、「そうか。そんな意見もあるんだな」と受け止めることができるのです。

 最近、コンサルタントとしてさまざまな企業を訪問して感じることは、文句やグチのみを「言いっぱ」でいう人がとても多いということです。でも、リーダーを目指すのであるならば、文句やグチから新しい提案に結びつけることが大切です。そうしないと、文句やグチを言い合っているだけでは、状況は何も変わりません。

 しかも、実は文句やグチの裏側には、業務を改善するヒントが隠れていることが多いのです。そうした言葉の裏には、「だから、こうすればいいのに」という改善の種が転がっている。それを見つけることができるかどうか、またそのような提案ができるかどうかが、リーダーの役割なのです。

「なんとかしろよ」は、"オヤジマネジメント"

 部下に「この書類をA部署のBさんに持っていってもらえますか?」とお願いすると、次のようなグチを言われたことがあります。

「私は、自分の部署以外の人はよくわからないんです。だから書類持っていけないのです」

 このような時に、「A部署に行って、名前を呼べばいいだろ!」とか「名前と顔ぐらい覚えろよ!」などと言い、年配の男性上司が一蹴してしまう「オヤジマネジメント」が幅を利かせた時代もありました。その部下には、そうしたうっぷんが溜まっていたせいもあるようなのですが、とにかく「私はわからないんです」の一点張りでした。

 そこで、顔と内線番号がみえる、社内ポータルサイト上の内線検索システムを、なるべくコストをかけないように構築することにしました。完成してみると、どの社員の顔もわかるので、書類などを持っていく際もスムーズだと好評でした。また、業務もスピードアップしましたし、コミュニケーションロスも減りました。