コンサルティングや講演・講義の場で「ウチの会社は●●だが、これはブラック企業にあてはまるのか?」
「説明会で××と聴いたが、これはブラック企業ということなのだろうか?」
といったパターンのご質問を数多く承ってきた。だいたいこの系統のご質問には一定の「ありがち傾向」があるので、まずは多く寄せられる質問に回答していくことでブラック企業を俯瞰していきたい。
【ブラック企業ありがちQ&A】
Q:職場の上司がどうも無気力な人で、その影響なのか、先輩も後輩もサボリ癖がついてしまっています。
A:「無気力な上司」はどの組織にもいますよね。対処方法は大きくふたつに分かれます。「上司だけが問題」の場合と、「周囲メンバー全員やる気なし」という場合ですね。あなたの場合は後者になるわけですが、他の読者の方にも参照頂けるよう、まず前者からみていきましょう。
件の上司だけが問題と感じる場合、周囲のやる気ある同僚と結託して、自分たちのやりたいように仕事すればいいんです。基本的に、無気力上司は「事なかれ主義」で、何か面倒なこととか、責任を負うような事態を避けたがります。逆に言えば、その部分を自分たちで担保すれば、「じゃあ、好きにやってよ」となる可能性が高いんですね。ぜひ、実現したい仕事のシナリオを創っておいてください。上司が言いだしそうな「そんなの、前例ないし…」とか「いやー難しいね…」といった「ネガティブで保守的な批判」を先取りしておき、「その際のリスクは…」「メリットは…」とメンバー全員で説明できれば、「ま、キミたちが全部やるといってるし、手離れもいいからまあいいか」と判断することでしょう。成果となれば、自分たちの実績になりますしね。
「周囲メンバー全員やる気なし」の場合、どうしても周りが気になって、やる気のない人々に憤りを感じることもあろうかと思いますが、もう割り切って過ごすほうがいいですね。あくまで「自分中心」で大丈夫です。いくら周囲の仕事が遅かろうが、自分のペース、自分のリズムで仕事する。自分なりに仕事を効率化して早めに済ませ、定時になったらさっさと切り替えて自分の時間を楽しむ。それで充分です。
もともと会社なんて、赤の他人が集まってる場所ですから、自分と比較しても時間とエネルギーのムダです。貴重な自分の人生をムダにしない、と決意して日々を過ごせば、精神的にも肉体的にも楽になりますし、着実に自分自身も成長していけますよ。広い世の中に目を向けて過ごしていきましょう。
(文=新田 龍/ブラック企業アナリスト 株式会社ヴィベアータ代表取締役)
※本稿は、新田龍氏のメルマガ「ブログには書けない、大企業のブラックな実態」から抜粋したコンテンツです。
【筆者プロフィール】●新田 龍:ブラック企業アナリスト 株式会社ヴィベアータ代表取締役
「ブラック企業ランキング」ワースト企業で事業企画、コンサルタント、新卒採用担当を歴任。日本で唯一の「ブラック企業の専門家」として、TVや各種メディアでのコメンテーター、講演、執筆実績多数。著書に「伝説の就活」・「逆転内定」シリーズ、「人生を無駄にしない会社の選び方」、「ブラック企業を見抜く技術・抜け出す技術」、「就活の鉄則!」など。ビジスパにて、メルマガ「ブログには書けない、大企業のブラックな実態」を配信中。
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