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変貌する銀座、若者の街に?相次ぐ再開発に新規出店…背景に不動産マネーの流入も

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「Thinkstock」より
 東京・銀座の数寄屋橋交差点で、銀座一帯で最大級のランドマーク建設が進んでいる。東急不動産ホールディングスが中央区銀座5丁目に建て替え中の新しい都市型商業施設「銀座5丁目プロジェクト」(仮称)で、2015秋の開業を目指している。

 3700平方メートルの敷地に地下5階、地上11階、延床面積4万9700平方メートルの大型ビルになる予定で、地下2階から地上11階の13フロアは商業エリアとしてテナントを誘致する。

 外観デザインは「光の器」というコンセプト。伝統工芸の江戸切子をモチーフにしたユニークなものだ。数寄屋橋交差点側のメインコーナーから幅115メートルの西銀座通り(外堀通り)に面した一帯はグローバルなブランドなど複数の旗艦店の出店が計画されており、銀座の入り口に新たなショッピングストリートが形成される。東急不動産にとっては「東急プラザ表参道原宿」に続く都心の大型開発案件となる。

 再開発されるのは、「モザイク銀座阪急」として昨年まで営業していた銀座TSビル(旧・銀座東芝ビル)の跡地。1934年に建設され、一時期、東芝本社があった。56年に数寄屋橋阪急が開業し、2004年にモザイク銀座阪急に衣替えした。

 東急不動産は07年に東芝から1610億円でこのビルを取得し、建て替えを計画してきた。メインのテナントだったモザイク銀座阪急との立退訴訟が補償金60億円で和解が成立したことから、昨年9月から建物の解体工事に着手し、今年9月に着工した。当初16年1月の完成を予定していたが、15年秋に前倒し開業する。施工は清水建設だ。

 数寄屋橋交差点周辺には、07年にJR有楽町駅前に「有楽町イトシア」が開業。11年秋には有楽町マリオンの中に「ルミネ有楽町」「阪急メンズ・トーキョー」がオープンするなど、比較的若い世代をターゲットにした店舗が相次いでいる。東急不動産による新たな商業施設の建設で、銀座のファッション戦争が過熱することになる。

 大正時代から88年の歴史を持ち、銀座で最初の百貨店である松坂屋銀座店が今年6月30日、建て替え工事のため閉店した。松坂屋銀座店は1924(大正13)年開業。履物を脱がず土足のまま入れるという、当時としては画期的なスタイルを採用。その後、銀座で続々と開業した他の百貨店もそれに倣った。日本で初めてエレベーターガールを導入するなど、人の目を引く仕掛けを次々と考案した。

 閉店後の跡地は、持ち株会社のJ.フロントリテイリングと森ビルなどで構成される組合が、銀座6丁目地区を再開発する。9080平方メートルの敷地に地下6階、地上13階の複合商業施設となる予定であり、 “脱百貨店”を掲げるJ.フロントは「松坂屋の店名を残すかどうかは未定」としている。

●ファストファッション大型店の出現

 08年のリーマン・ショック以降、銀座の風景は様変わりした。ファストファッションと呼ばれる若者向けカジュアル衣料の大型店が出現した。スウェーデンのへネス&
マウリッツ(H&M)、米アバクロンビー&フィッチ(アバクロ)、米フォーエバー21、米GAPが相次いで銀座に旗艦店を構えた。

 カジュアル衣料大手、ファーストリテイリングが運営するユニクロは12年3月、銀座の中央通り沿いに旗艦店をオープンした。地上12階建てで売り場面積は4950平方メートル。ユニクロとしては当時世界最大だった。外国人観光客を接客するため日・英・中など6カ国語に対応できるスタッフを配置した。