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変貌する銀座、若者の街に?相次ぐ再開発に新規出店…背景に不動産マネーの流入も

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 ファストファッション店が相次ぎ出店するだけではない。一時、撤退していた高級ブランドの直営店が続々再出店してきた。ユニクロがオープンした12年3月の同じ日に、コム・デ・ギャルソンが新商業施設「ギンザコマツ」西館の1階から6階までの6フロアに自社製品のほかルイ・ヴィトン、セリーヌなど50以上の高級ブランド品を扱うセレクトショップをオープンした。

 銀座は高級品と廉価品が共存する街に変貌をとげた。銀座を訪れる買い物客は30~40歳台が中心で、ここ数年は20歳代も増えてきた。半面、これまでの主な客層だった50歳代以上は減っている。東急不動産による5丁目の再開発、J.フロントの6丁目の再開発が完成すれば、銀座は「大人の街」から「若者の街」になるかもしれない。

●国内外の投資家が関心

 今春以降の日銀の大規模な金融緩和により、不動産市場にリスクマネーが流入した。国内外の投資家が銀座一等地の不動産価格の回復に期待して、盛んに物色した。

 そんな中、ソフトバンクの孫正義社長が個人で9月末、米高級宝飾店ティファニーの銀座中央通りにある「ティファニー銀座本店ビル」を320億円で買ったと話題になった。
このビルはゴールドマン・サックスの不動産ファンドがリーマン・ショック前の07年に380億円で取得、都心の不動産ミニバブルを象徴する高額物件といわれた。その後、リーマン・ショックのあおりで価値が下落。ゴールドマンのファンドが期限までに借入金を返済しなかったためビルの権利は銀行に移り、10年にアジア・パシフィック・ランド(APL)が買収していた。APLは物件の貸付残高(250億円)を上回る価格で売却手続きを開始。海外のファンドなど複数のグループが応札したが、孫正義氏が320億円という破格な高値で落札した。

 米不動産調査会社、ジョーンズラングラサールのまとめによると、13年第3四半期(1~9月までの累計)の日本の商業用不動産への投資額は、前年同期比2倍の2兆8420億円に達した。12年通年の投資額1兆9850億円をすでに上回っている。

 伝統と格式を供え、日本を代表する繁華街といわれる銀座に、大きな変化の波が押し寄せようとしている。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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