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日本郵便、捨て身の逆襲 物流戦争勃発、ヤマトと佐川を圧倒か

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ゆうパックの集配車両(「Wikipedia」より/天然ガス)
 日本郵政グループの日本郵便は、2016年春にも同社が配達するインターネット通販の商品を全国2万4000カ所の郵便局で受け取れる体制を確立する。コンビニエンスストア各社とも提携網を広げ、最大で5万拠点をネット通販の商品のレシーバー役として使えるようにする。

 日本郵政グループの持ち株会社の日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命は11月に株式を公開するが、同グループの日本郵便を赤字のままにしておけない。そこで、ひとり暮らしや共働き家庭が増えていることに着目。郵便局をネット通販の商品の受け取り場所として活用して、郵便事業の収益の向上につなげるという狙いがある。

 日本郵便は2016年度中に、ゆうパックを配送手段として使うネット通販サイトで、利用客が商品を受け取る郵便局を選べるようにする。荷物が郵便局に届けば、受取人にメールで知らせる仕組みを導入する。一部のコンビニでは、すでに店頭の端末に荷物の認証番号を打ち込めばレジで商品を受け取ることができるようになっている。日本郵便はこれと同じシステムをつくる。

 このほか、日本郵便はファミリーマートとも提携し、ファミマの約1万1500店舗でもゆうパックを利用するネット通販の商品を受け取れるようにする。日本郵便はローソン(約1万2000店)、ミニストップ(2200店)ともすでに提携しており、ゆうパックのコンビニの受け取り窓口は約2万5700カ所に拡大する。

 対するSGホールディングス(HD)傘下の佐川急便は、7月からローソンの店舗の大半で同社の扱うネット通販商品を受け取れるようにした。宅配便最大手のヤマトHDもファミマなどと組んでいるが、受け取り個所の数では日本郵便がライバルを圧倒することになる。

ネット通販


 コンビニの拠点争奪戦の口火を切ったのはアマゾンジャパンだ。ローソンやファミマなどのコンビニ(約2万5000店)、ヤマト運輸の事業所と提携して、受け取り拠点を全国に、きめ細かく配置した。

 国内のネット通販はアマゾンと楽天の2強が勢力を拡大中だ。アマゾンに遅れをとった楽天もコンビニでの受け取りサービスの拡大に動く。楽天は7月、ヤマトHDとの連携を発表。「楽天市場」で購入した商品をコンビニなどで受け取れるようにした。

 商品が受け取れるようになるのは、ヤマトHDと連携するファミマ(約1万1500店)やサークルKサンクス(6353店)、デイリーヤマザキ、スリーエフ、ポプラ、生活彩家、スリーエイト、セーブオン、くらしハウス、ココストア、ニューデイズなど全国のコンビニ、およそ2万店と、ヤマト運輸の営業所約4000カ所だ。各コンビニへの配送はヤマトHDが担当。「クール宅急便」も使えるようにする。利用者は楽天市場で商品を購入した際に希望するコンビニの店舗を指定すると、商品が到着した時点でメールで通知してもらえる。