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ドコモが抱える「不安」 顧客大量流出の深刻な不振から、急回復に見えるが…

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 NTTドコモが10月30日に実施した2015年度第2四半期の決算発表会で、増収増益を達成したことが明らかにされた。新料金プラン導入の影響で大幅な減収減益を記録した昨年とは異なり、売上高や利益を大幅に回復しているドコモだが、その要因はどこにあるのか。また今後も堅調な伸びを続けられるのだろうか。

数年来の不調が続いたドコモが上方修正


 大手携帯電話会社(キャリア)の中でも、ここ数年不調が伝えられてきたのがドコモである。

 特に13年まで、国内大手キャリアで唯一、米アップルのiPhoneを提供しなかったことの影響は非常に大きく、MNP(携帯電話のキャリアをまたぐ番号継続サービス)によってiPhoneを求めるドコモの顧客が大量に流出し続けた。そのことが、業績を大幅に悪化させた要因へとつながっていたのは確かであろう。

 13年にiPhone 5sを投入して以降、顧客の流出は減少傾向にあり、競争力自体は回復しつつある。だが14年には、同社が先陣を切って、通話し放題の新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」を導入したところ、データ通信料が最も安価な「データSパック」を選ぶ人が想定を大きく超えた影響で、再び業績を大幅に悪化させることとなった。実際、14年10月31日には、営業利益を当初予想より1,200億円下方修正すると発表。その深刻さを物語っている。

 このように、数年にわたって業績を悪化させ続けてきたドコモだが、今年に入ってから、その業績が急速に回復しているようだ。実際、ドコモが7月29日に発表した15年度第1四半期決算では、4年ぶりに増収増益を達成したことから大きな話題となった。10月30日に実施された第2四半期決算においても、営業収益が1.9%増の2兆2,150億円、営業利益が15.8%増の4,626億円と、2四半期連続で増収増益を達成したことが明らかにされている。

 さらに、同決算発表の場において、ドコモは今年度の業績を見直すと発表。営業利益300億円の上方修正を実施するなど、昨年下方修正したのとは対照的な動きを見せている。これだけ急速に業績を回復しているのには、大きく分けて3つの要因があるようだ。

2四半期連続での増収増益を発表したNTTドコモの加藤薫社長

好調の主因は通信事業以外の伸びとコスト削減


 最も大きな要因となっているのは、新たな事業領域となるスマートライフ事業が好調なことだ。実際、「dマーケット」などのコンテンツ事業は、映像配信の「dTV」など月額課金制のサービスを中心に利用が伸びており、1人当たりの月額利用料は前年比3割増の1,300円に上っている。ほかにも金融・決済系のサービスや、オークローンマーケティングなどグループ会社の業績が好調を続けており、それらが収益の伸びのけん引役となっているようだ。