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画期的な“人が人に薦め合うSNS”誕生秘話…ECや動画サイトのAIのおススメとは別物

構成=小内三奈・ライター・インタビュアー
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「Getty Images」より

 新型コロナウイルスの影響もあって、今やインターネットで買い物をしないという人のほうが珍しくなっている。購入すればするほど、親切なAIが過去の購入履歴から”次に買うべき商品”を教えてくれる時代である。

 しかし、AIの”おススメ”は、本当にその人の好みにマッチしているのだろうか。

 AIによるレコメンド情報にうんざりしていたひとりの経営者が、この根本的な問題を解決すべく、本業とはまったく異なるアプリケーション開発に挑戦。特許取得を成し遂げた。実は、インターネット分野における特許取得は容易ではない。開発者は、次のように語る。

「20年前のインターネット黎明期でさえ、インターネットサービスの特許取得確率はわずか2%といわれていました。インターネットサービスが飽和状態になっている現代では、もはや数万分の一の確率ではないでしょうか」

 注目すべきは、一個人が特許を手にしたということだけではない。そのサービスは、コロナによって私たちが何よりも大切だと身をもって感じた”人と人とのつながり”に、とことんこだわったサービスなのである。AIに頼ることなく、あえて”人が人に薦め合いながら、つながっていく”ことをネットの世界で実現した、史上初のSNSなのだ。

 ありそうでなかった、今の社会に必要とされているもの、社会をより良くするサービスとは何なのか――。その中身と開発秘話を取材した。

「人は人の力でしか動かない」に着目した”本や映画を人が人に薦め合う”SNS

 面白い本や映画に出合って、思わず友人に薦めてしまった、という経験はないだろうか。心を大きく動かされたとき、人は「人に伝えたい」という欲求を持つ。趣味や嗜好が似ている知人から本を紹介されたときには、薦められたほうも不思議と「読んでみたい!」と思うものだ。

 そんな「人は人からおススメされたい」という自然な欲求に応えるサービスが誕生した。その名も「ススメル」。本や映画のレビューを投稿し、投稿に対してさらに関連商品を投稿していくことで、”人が人に薦め合いながら、つながっていく”SNSである。

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特許証と構造

 意識する、しないにかかわらず、今私たちがネット上で目にする多くの情報はAIからインプットされている。

 たとえば、YouTubeを開くと、過去の視聴履歴を基に次から次へと動画が流れてくる。おかげで一度見たものと同じような動画がエンドレスにおススメされるので、知らぬ間に同じような情報だけがインプットされるようになる。すると人は、あたかもそれらが自分の嗜好に合っていて、世の中も同じような考えに満ちているような錯覚に陥る。

「ススメル」ではAIを一切排除する。人の心は本来、人の力でしか動かされない。ここにスポットを当て、たとえ人と対面で話さなくも、人が人に薦め合うことで自然とつながり、人生をより豊かに、幸せにし合える世界を目指す。

「仲間同士の会話のように」知的好奇心を刺激する

「ススメル」では、まるで「仲間同士が集まって会話しているような」場を提供する。気心の知れた仲間と集まって話をしているとき、特定の本や映画が話題に上がると、その作品を起点に別の作品が話題となり、また別の作品が話題と上るというように、数珠つなぎに話題が展開されるのが自然だ。

 こうやって各人がおススメの本を紹介し合っていると、知らぬ間に互いを刺激し合うこととなる。仲間から推薦されたのをきっかけに、自分とは無縁とも思える本を「読んでみよう」という行動につながり、「読んだらすごく良い本だった」「とてもためになった」と、ハッピーな連鎖が起きていくこともある。

 これこそが、「ススメル」の目指す世界。人は人から推薦されることによって起こる意外性や予期せぬ出合いによって思考が拡がり、思いがけないアイデアを手にする。このことを開発者自身は長年の研究から確信している。

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