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ツタヤTカード、勝手に個人情報を第三者へ提供?規約改定炎上騒動の真相 CCCに聞く

文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人アヴァンセリーガルグループ執行役員・弁護士
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「確かに会員情報からビッグデータを作成することに問題はありませんが、Tカードの規約では、例えば『ビッグデータをもとに特定会員への販促メールやダイレクトメールを送るのか』などという部分が曖昧になっています。本来であれば、はっきりと明記すべきです。『実際は個人情報を活用したいのが本音で、反発を招かないようわざとぼかした』と受け止められても仕方ありません」

●法をよく理解した上での“よくできた”対応

 今回の規約改定に法的な問題はないのだろうか。弁護士法人アヴァンセリーガルグループ執行役員の山岸純弁護士は、次のように解説する。

「CCCにとってTカード利用者全員、同社発表では約5000万人から『第三者への提供に関する同意』を取り付けるのは、あまりにも煩雑です。そのため『個人情報の第三者提供に反対する人はいつでも提供を停止するという制度を設けたから、必要があったら知らせてね』という方法を採用したわけです。これは個人情報保護法の観点からは合法です。法をよく理解した上での“よくできた”対応だといえます」

 では、合法であるにもかかわらず、なぜこれほどまでに批判を集める事態となったのだろうか。ITジャーナリストの井上トシユキ氏が解説する。

「CCCは本気で個人情報を保護しようと思っているのかもしれません。しかし実際の運用は結局のところブラックボックスであり、一般消費者がチェックすることはできません。そこに究極的な『不快感』を感じる人は必ず存在します。結局、ビッグデータと個人情報保護の“いたちごっこ”はずっと続いています。確かに私たち消費者も、個人情報のビッグデータ活用でベネフィットを享受してきました。ですが一度、ここでリセットすべきなのかもしれません。民間ではなく行政が主導し、企業、専門家、消費者代表などが集まり、改めて利益と不利益を計算して、国民に示す必要が高まっているのではないでしょうか」

 活用が広がるビックデータと個人情報保護の両立という問題の難しさが、改めて露呈した今回の騒動といえるだろう。
(文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人アヴァンセリーガルグループ執行役員・弁護士)

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