日本の企業の99.7%を占める中小企業に着目した推計をアクサ生命が公開
育児・介護休業法の改正に伴い、2022年 10月1日より出生時育児休業(産後パパ育休)が創設されました。今後「育休」が普及することで、日本の未来はどのように変わっていくのでしょうか。
アクサ生命保険株式会社が公開した「中小企業990社から見える『日本の未来経済ポジティブ推計』」では、育休に関する推計結果についてまとめています。明治大学 市川名誉教授の推計によると「すべての中小企業で、『育休』が普及した場合、日本の労働力人口がZ世代ジュニアを中心に62.8万人増加する可能性」があるとのこと。中小企業は日本の企業数の99.7%を占める為、インパクトのある結果にも納得です。
■育業ネイティブ”世代に期待
「育休の普及による労働力人口の推計」を監修した市川宏雄(いちかわ ひろお)明大学名誉教授によると、少子高齢化の局面の中、労働人口の減少が深刻化しており、そこで注目されているのが、家庭にいる女性達の存在とのこと。すべての中小企業で「育休」が普及することで、出産・育児の為に求職を阻まれている女性達が社会復帰しやすくなる他、男性の育児参加がより充実することで、出生率の向上も期待できるといいます。
今回の推計により、すべての中小企業で「育休」が普及することで、女性だけでなく男性の参画も増えれば、日本の労働力人口が62.8万人増加する可能性があることがわかりました。総務省統計局によると、2021年の65歳以上の高齢者人口の増加数は前年比で22万人であるとされていることから、「労働力人口が60万人増加」という数字には一定のインパクトがあります。
2022年10月には、新たに産後パパ育休(出生時育児休業)が施行され、また、育児休業を分割して2回取得することが可能になりますが、企業は新たに法律で規定される仕組みを積極的に業務に組み込んで実行に移す意識変革が求められているといえるでしょう。「育児・介護休業法」の整備は家庭のあり方に変化をもたらすのでしょうか。そう遠くない未来に”育休ネイティブ”と呼ばれる世代が現れるかもしれません。”育業ネイティブ”世代が中心となり、日本の働き方改革が推進されていくことに期待ができます。
■「育休」推進へのヒント!中小企業の事例とは?
市川教授のコメントにもある通り「育児・介護休業法」の整備に伴い、企業には今後さらなる「育休」推進への意識変革が求められることが予想されます。アクサ生命保険株式会社が作成する、中小企業990社による健康経営の取組事例を収めた「Voice Report」から、「育休」推進にて効果を実感しているという3社をピックアップし、そのコメントを紹介します。企業の生の声をヒントに、自社はもちろん、日本の明るい未来に向けて「育休」を推進してみてはいかがでしょうか。
◎福島県 アサヒ電子株式会社( 電子機器メーカー/従業員数287名) Voice Report_No.47「満3 歳未満のお子さんがいる社員には短時間勤務制度を活用するなど、“育休” 明け社員の100% 復帰を実現しています。さらに全社員に対しても月2 回、残業時間を回覧して働き方を確認できる仕組みで、約66%の残業時間を減らすことに成功。社員の働きやすさを第一に考えています。」
◎静岡県 静和工業株式会社( 総合建設業/従業員数70名) Voice Report_No.674「女性の活躍をより一層加速化させるため、女性専用トイレ・更衣室の現場への導入や、管理職のスキル勉強会を推進。女性が就業継続しやすい環境整備を行っています。地元の官民一体ネットワークのメンバーに加入し、次世代育成支援企業“こうのとりカンパニー” の認証も取得しました。」
◎兵庫県 株式会社トモエシステム( 機械部品卸売業/従業員数90名) Voice Report_No.758
「経営トップより、女性だけでなく[男性育休100%宣言]を社の方針として発信。男性育児休暇(パパ休暇)5日以上の取得で手当5 万円を支給する制度を設けました。家族の負担を減らす、職場環境づくりを推進しています。女性のママ休暇の取得率はかねてから100%でしたが、男性は皆無でした。そこで、全社員に根付くよう協力を求めた結果、男性の育休取得も100%を達成。復帰後の不利益もなく、社員同士お互いの家庭事情で休む際には助け合う雰囲気ができています。」
■中小企業990社から見える『日本の未来経済ポジティブ推計』
「育休の普及による労働力人口の推計」の他にも、アクサ生命保険株式会社は、健康経営がもたらす「効果」をテーマに、健康経営を導入した中小企業の実例をもとに9つの明るい未来を推計し公開しています。
アクサ生命保険会社が作成した「Voice Report」の集計結果によると、82%の中小企業が健康経営の効果を実感しているとのこと。『日本の未来経済ポジティブ推計』は、健康経営の導入企業の効果の累積が日本の様々な社会的課題の解決にどのようにつながるかという観点で、その可能性を推計しています。
「26分のお昼寝」や「自転車通勤」など、取り組みやすい施策でも、日本の企業数の99.7%を占める中小企業が実践すれば、その効果は絶大です。健康経営の導入を検討している中小企業の方は、明るい未来に向けて、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
※健康経営はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。
※本稿はPR記事です