センター街をバスケットボールストリートに改名したのに全然浸透していない件
渋谷の新名所?
放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を人気放送作家が直撃解決! する連載「だから直接きいてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載していた同企画(宝島より本になって発売中!)が、ビジネスジャーナルで復活!
今週は鮫肌文殊氏が、東京・渋谷のあのストリートの新名称に切り込んだ――。
[回答者]渋谷センター商店街振興組合事務所 様
本誌の「サイゾー」で連載していた「だから直接聞いてみた」が、このたびWebのほうで復活することとなった。いままで通り私、鮫肌と山名宏和に、同じ古舘プロジェクトの後輩放送作家の林賢一が加わって、3人が週替わりで担当していくので、皆さん、どうぞよろしくお願いします。
さて、記念すべき復活第一回目の今回であるが「名前」について書いてみたい。私の名前、鮫肌文殊っていうのはもちろんペンネームである。これが本名なら親をうらむ。このヘンなペンネームを名乗って以来、名刺交換した時にまず聞かれるのが「これって本名じゃないですよね?」。経験上、こう問う時の相手は絶対に半笑いだ。そしてペンネームである旨を告げると次に聞かれるのが
「なんで、鮫肌なんて名前にしたんですか?」
今まで何千回説明してきたであろうか。こんなペンネームをつけてしまったのは自分なのだから、仕方ない。私はこう返す。
「実は子供の頃からマンガ家になりたくて、マンガ誌に投稿してまして。その時に本名だと担当の編集者に覚えてもらえないって考えたんですよ。それで、当時流行っていた手塚治虫先生の人気マンガ『ブラック・ジャック』に出てきたサメ肌の女の人のエピソードから頂きました。サメ肌って響きはインパクトあって一回聞いたら絶対に忘れないじゃないですか。え? 文殊のほうですか。これはたまたま広辞苑引いたらそのページに載ってました。サメ肌と合わせてみたら妙に座りが良かったんで、鮫肌文殊って名前にしました」
そしてここまで話してから、自嘲気味にこう言う。
「私の本名なんだと思います? 井上英樹っで言うんですよ。すぐ忘れそうな平々凡々な名前デショ?」
これでだいたい相手は大笑い。言わば、私の初対面の相手に対する「つかみはOK」な名前を使った鉄板ネタなのであった。