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岩瀬大輔(ライフネット生命保険副社長)

フェイスブックに10年先駆け!?日本版SNSがダメだったワケ

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岩瀬大輔氏
ネット生保トップシェア・ライフネット生命保険の設立メンバーであり、同社副社長を務める岩瀬大輔氏。2006年、戦後初の独立系生命保険会社となる同社を設立し、今年3月、ついに東証マザーズ上場を果たした岩瀬氏が、「なぜフェイスブックやミクシィが成功したのか」や、ユーロ危機を通じた世界経済の見方などについて解説します。

フェイスブック狂騒曲(5) - 日本経済新聞(6月2日)

 フェイスブックが出る10年くらい前に、日本でも同じようなサービスが出ました。しかし、これがあまり広がらなかった理由は、大きく2つあるように思います。1つは、時代に遅れすぎてもだめだし、早すぎてもだめなんです。当時は誰もそういったサービスを使おうと思わなかったのではないでしょうか。それは、ネット環境がまだ脆弱だったからです。

 2つ目は、これは想像ですが、今のフェイスブックと作り込みのところで、差があったのではないかと思います。日本のSNS勃興期では、ミクシィのほかにもいくつか交流サイトがありましたが、最終的にはミクシィが圧勝しました。でも、みんなコンセプトは一緒です。画面のデザインとか人のつながり方とか、そうした細かい設計において、ミクシィは優れていた。それらのサイトはほぼ同時にスタートしたけど、どれだけ上手につくられているかで差がつくし、その先で「どのようにうまくビジネスモデルとして構築していけるのか?」というところが、すごく大事なんですね。フェイスブックの場合、プラットフォーム上でいろんなゲームやアプリが動くようになっている。そのような戦略とか作り込み方で、差がついたのでは、と思います。

MS、企業向けSNSのYammerを12億ドルで買収へ - 日本経済新聞(6月26日)

 Yammerはライフネット生命の社内でも使っています。そのこともあって、この間プライベートで訪問したシリコンバレーで、Yammerの社長と会ってきたこともあり、このニュースもびっくりしました。

 実は、当社では、設立準備会社の段階からずっと社内SNSというものを使っていました。最初の使い方は、みんなでブログを書き合うような感じでした。そのうち、ミクシィと同じようなインターフェイスのタイプに変更したのですが、世の中がTwitterやフェイスブックのようなSNSに移っていったので、そのような機能も備えたYammerに変更しました。

 現在当社はまだ100人弱の小さな会社ですが、3フロアに分かれていると、部署を超えたコミュニケーションは、どんどん難しくなっていきます。そういった時に、このようなテクノロジーを使わない手はないなと思います。でも多くの日本の会社は、残念なことにほとんど使っていないのではないかと思います。

 企業内SNSをやる時に一番大事なのは、「張っていくアンカー」=「常に書き込む、すぐにレスする人」が、一定数以上いるということが重要です。当社でもそのようなアンカー要員がいることで、ある程度順調な稼働ができています。今後は、SNSをプロモーションとして使っていくことに、ぜひ取り組んでいきたいですね。一方、保険の募集は資格をもった人がやらなくてはならないという募集規制があるので、その辺が課題です。しかし、将来的にはこのようなプラットフォームを使って、“元祖生命保険SNS”というか、「人びとの助け合いにつながっていく仕組み」を構築していきたいと考えています。

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