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お値段は1商 品40万円超 金でマークを売る賞

無印良品も愛想? 企業にとって魅力なきグッドデザイン賞

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グッドデザイン賞
震災被災地に関する賞も展開。
(「グッドデザイン賞HP」より)
 毎年、優れたデザインのプロダクトやサービスを表彰するグッドデザイン賞。今年は、NH教育テレビで放送されている『デザインあ』が大賞に輝いた。

 ただ、電器店やデパートなどをのぞけば、グッドデザイン賞受賞を表すGマークがついた商品はあふれている……。それもそのはず、今年だけで 3132件の応募のうち、1108件が同賞を受賞している。受賞の割合は、実に30%にも上っているのだ。いくら、優れたプロダクトがたくさん集うとはいえ、この受賞数は多すぎではないだろうか?

 巷間では、「グッドデザイン賞受賞」よりも「グッドデザイン賞落選」の方が、インパクトがあるのでは? と揶揄されてしまうほど、受賞商品は多い。このような声について、同賞を主催する公益財団法人日本デザイン振興会は、どのように考えているのだろうか?

 そこで、同振興会に問い合わせたところ、「グッドデザイン賞は、デザインを単に審美的な対象として評価するコンクールやコンテストとは違い、また、それらのデザインが、一部のエリートにだけ享受されるものとして扱っていません」と、あくまで一般層に向けたアワードであることを強調する。

「社会のさまざまな領域で役割を担い、将来へ向けた可能性を秘めたデザインに賞を贈ることを通じ、それらを社会に伝えるとともに、さらにデザインの効果を広めていくための運動なのです」(同振興会担当者)

 つまり、グッドデザイン賞は「コンクール」というよりも、「デザインの普及・啓蒙」としての意味合いが強いため、多くの賞を与えることになった、というわけだ。今年大賞を受賞した『デザインあ』をはじめ、2010年はAKB48が大賞候補にノミネートされるなど、近年はプロダクト以外にもサービス分野の受賞が多くなっている。これまでのように、見た目や形だけでなく、「デザイン」という言葉が広い意味で使われる現代を象徴した受賞結果となっているようだ。

 だが、別の側面からも、グッドデザイン賞に対して不満の声は聞こえてくる。

「もうグッドデザイン賞には応募しないと思います……」と語るのは、同賞に応募したことのある中小企業の担当者。応募したプロダクトは当時、見事受賞を果たしたのだが、それにもかかわらず、いったいどうしたのか?

「同賞は、一次審査に応募するために1万円、それを通過すれば6万円の審査料がかかります。二次審査を通過し、グッドデザイン賞受賞となれば展覧会への出展で12万円、 年鑑への掲載料として3万円がさらにかかってしまう。そして、グッドデザイン大賞を受賞しても、それだけでは商品にGマークを使用することができないんです。応募要項をよく読んでいなかったのが悪いんですが……」(同)

 Gマークの使用料は、販売価格ごとの設定や企業・団体の規模に応じた措置があるものの、最低20万円を支払わなければパンフレットやPOPに使用することはできない(受賞後1カ月間は無料)。大手メーカーのように資本力のある企業ならば、販促費として捻出できるものの、小さな企業にとっては決して安くない金額だ。こうした費用の高さがネックとなって、この企業ではそれ以降の応募を見送っているのだという。