(「パズル&ドラゴンズ HP」より)
・ガンホー通期業績発表、『パズドラ』大ヒット寄与し売上2.7倍、営業利益は8倍 ー インサイド(2月14日)
2月14日に発表した2012年1月~12月の業績は、売上高168%増の258億円、営業利益は690%増の92億円! 文字通り桁外れなこの業績を受け、同社の株式は連日ストップ高に。一年前と比較すると、当時17万円からおよそ15倍となる258万円の株価をつけている(2/21現在)。ピーク時には時価総額が一時3000億円を超え、グリーやマクドナルドなどを上回り、ジャスダック市場で第3位となった同社。もはや、好調という段階を超え、一種のバブル状態になっている。
・ガンホー森下社長に聞く–脱パズドラで革新的なゲームを世に出したい ー CNET Japan(2月8日)
ガンホーのCEOである森下一喜氏にインタビューを行った本記事。爆発的なヒットを続けるパズドラだが、「ダウンロード数については、正直なところ特に感想という感想は無い」「数字で一喜一憂することはない」とクールに対応する。
また、様々な問題を抱えるソーシャルゲームについては「課金のやりすぎがユーザーさんのゲーム離れに繋がる部分も(略)もう少しゲーム性で勝負していくという流れだといいかな」と提言。近年のマネタイズ一辺倒の流れについても「ナンセンス」と一蹴し、ゲーム製作者としてのプライドを語る。
2002年から『ラグナロクオンライン』の運営を行なっている同社は、オンラインゲームの草分け的な存在。いくらパズドラがヒットしても「ガンホーにとって象徴的なタイトルというのは、この先も『ラグナロクオンライン』であることは変わらない」と森下氏。これまでに、職員による不正アクセス事件や、国民生活センターへと苦情が相次ぐなどのトラブルに見舞われたものの、「地雷という地雷は全て踏んできたと思ってます」と10年の歴史を振り返っている。
・ソーシャルゲームに陰り アイテム商法のツケ、2強の活路は… ー SankeiBiz(2月13日)
ガンホーの景気のよさに比較して、ソーシャルゲーム市場全体は先行きの不透明な状態。矢野経済研究所によれば、2013年度の国内市場は12年度見込み比で10%増。拡大は維持するものの、これまでの急成長にはブレーキがかけられる見込みだ。
もはや、拡大の余地のない国内市場から脱却し、業界の目は海外へと向き始めた。DeNAは11年に英語、中国語版を、12年には韓国語版も投入し各国での普及に務める。一方のグリーも、米国で行われる世界最大規模のゲーム見本市「E3」に出展。カナダでの子会社設立や、韓国への本格参入なども果たしている。しかし、両社の必死の進出にも関わらず、海外事業黒字化の見通しは立たないままだ。これまで好調に推移してきたソーシャルゲーム市場だが、2013年は業界にとっての分岐点となるだろう。
・Yahoo! JapanとGREEが共同でスマホ向けソーシャルゲームの新会社を設立 ー TechCrunch(2月18日)
3月15日、グリーでは、Yahoo!と共同でスマートフォン向けソーシャルゲームを開発する新会社「ジクシーズ(仮称)」設立。Yahoo!の集客力とグリーのノウハウを活かしたゲームの開発や、エンターテイメント事業を手がける。この新会社の社長にはグリーから、弱冠29歳の井坂友之氏が就任する。
一方、ライバルであるDeNAは、1月にオンラインゲームのネクソンとソーシャルゲーム事業における提携を発表。すでにネクソングループのタイトルはモバゲーに提供されているものの、提携の樹立によって、ネクソンとのさらなる関係強化に努めたい考えだ。
DeNAとグリー、両社の提携合戦は加熱の一途をたどる。
(文=萩原雄太/かもめマシーン)