・iPhone導入の布石か?ーードコモ「ツートップ戦略」の効能と課題 ー ビジネスメディア誠(6月3日)
ジャーナリストの神尾寿氏による本記事。
5月15日の新商品発表会で、加藤薫社長は「ツートップ戦略」を掲げた。これまでのように各メーカー・モデルを公平に取り扱うのではなく、ソニーの「Xperia A SO-04E」と、サムスンの「GALAXY S4 SC-04E」を今シーズンのフラッグシップと定め、割引の優遇や広告展開などを行なっていく方針だ。両機種は5月末の売上も好調で、ドコモでは早くも手応えを感じている。
しかし、この戦略に対する危惧もある。ツートップに選出されなかったモデルの動きが鈍く「単に売れ筋が偏るだけで終わるのではないか」と、販売店。また、スマートフォンの需要が一般層へと普及している今、必要とされているのはハイエンドモデルよりも、よりこれまでのケータイに近いスマートフォン。シャープ、パナなどが発売する日本のケータイユーザーに照準を合わせた新モデルが沈んでしまうのは「もったいないことだ」と神尾氏は嘆く。
また、神尾氏はこのツートップ戦略はiPhone5導入への下地になると分析する。AppleはiPhoneの取り扱いに際し、携帯キャリア各社に対し「他社製スマートフォンよりも優遇して販売すること」を条件と課している。これまでどおりの公平・平等の方針から脱皮することによって、ドコモにはよりiPhoneを受け入れやすい環境が整った。
神尾氏は「2年以内に『その日』 が来る可能性は、これまでよりも飛躍的に高まっている」と予想する。
・「一人負け」ドコモが狙うシニア市場 ー ASCII.JP(6月4日)
大手旅行代理店JTBと共同で、新しい旅行サービスを立ち上げることを発表したドコモ。旅行商品をスマートフォンで購入できるだけでなく、旅行中の周辺のスポット情報の確認やナビゲーションなどを行うこのサービス。2013年度下期までにドコモのスマートフォン向けポータルサイト「dマーケット」で提供を開始する予定だ。
若い世代にとって、旅行情報の収集や宿泊予約などでのネット利用は当たり前だが、高齢者層にとってはまだまだハードルの高い作業。比較的シニアユーザーが多いドコモにとっては、彼らにスマートフォンの利便性をアピールすることを期待する一方、JTBとしても、シニア層の旅行需要獲得に必死だ。
「dマーケット」と同じく、ドコモユーザー専用の「dショッピング」では、日用品や食料品などの販売を手がけており、ただの通信事業者から「総合サービス業」へと徐々に転換を図っているドコモ。この試みの成否が、今後の経営方針を左右することになるだろう。
・ドコモ「NOTTV」エロ番組の“意外な充実ぶり” 中年スマホユーザー向けに壇蜜、イジリー岡田を起用 ー EXドロイド(5月27日)
2012年4月から「日本初のスマホ向け放送局」として鳴り物入りで開局した「NOTTV」の会員数が100万人を突破した。開局当初こそ、対応エリアの限定やコンテンツ不足から「オワコン」の声も囁かれていたものの、1年をかけてAKB48やEXILEといったタレントを起用したオリジナル番組を充実させてきた。なかでも、NOTTVで最近力を入れているのがエロ系のコンテンツ。壇蜜やイジリー岡田、セクシーアイドルなどを起用した18禁番組が数多く配信されており、中高年層から高い支持を獲得。やはり新たな媒体には、エロコンテンツの充実が普及のカギを握るようだ。
しかし、この100万人突破にはあるカラクリがあるらしい……。本記事でコメントを寄せる携帯ショップ店員は「ドコモ端末にMNPすると一括0円などの特典が受けられますが、その条件としてNOTTVへの加入が必須となることが多い」と内情を暴露。“抱き合わせ”のようなこの契約方法でドコモではユーザーの“解約忘れ”を狙っているのではないか……と邪推する向きも多い。