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ガラケー・ユーザー、“意外に”多いワケ〜スマホ離れ、タブレットと2台持ちもアリ?

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ガラケー・ユーザー、“意外に”多いワケ〜スマホ離れ、タブレットと2台持ちもアリ?の画像1国内外のハンドセット出荷台数実績・予測(「平成25年版 情報通信白書」より)

 通勤・通学時間帯の電車内を見回すと、スマートフォンをいじっている人が非常に多い。職場の同僚や学校の友人も、だいたいスマートフォンに乗り換えた、というような印象を持っている人もいるだろう。しかし、本当にスマートフォンは、それほど普及しているのだろうか?

 最近発表された各種統計からは、実は日本人の半分くらいしかスマートフォンを持っていないし、持っていても使いこなせていない人が多いようだということや、もうずっとフィーチャーフォン(ガラケー)で行くのだと心に決めている人が割といるようだということが見えてきた。総務省が発表した「平成25年版 情報通信白書」を中心に実情を紹介しよう。

 スマートフォンとフィーチャーフォンを合計したハンドセットの出荷台数実績を見た時、世界市場では総数が増える中で、スマートフォンの割合が増えていくという動きを見せている。日本市場はかなり極端で、出荷実績ではフィーチャーフォンがものすごい勢いで減っており、スマートフォンの割合が非常に高くなっている。だが、これを見て「日本ではスマホが大流行」と考えるのは間違いだ。

 実は、2013年夏モデルとしてフィーチャーフォンを新たにリリースしたキャリアがない。NTTドコモとソフトバンクは2012年冬モデルを数台リリースしているが、auは同年夏で止まっている。古いモデルまで含めてもラインアップの数はかなり少なくなっており、これでは買おうにも買えない。出荷台数実績の急激な落ち込みには、このあたりも影響しているはずだ。

●日本はスマホ後進国?

 では実際にスマートフォンをどのくらいの人が持っていて、どれだけ使われているのか。「スマートフォン利用率・ソーシャルメディア利用率」の調査では、日本ではスマートフォンからインターネットを利用しているという人が38.2%にとどまった。最も多いシンガポールでは76.8%使われており、その後に韓国、イギリス、アメリカ、フランスと続いた後の、調査6カ国中最下位という結果が出ている。

 一方で「スマートフォン以外の携帯電話・PHS」という回答は16.5%。少ないように見えるが、実は6カ国中トップだ。日本ではまだまだフィーチャーフォンが使われていると考えてよさそうだ。

 ちなみに、同調査におけるスマートフォンの国内世帯普及率は49.5%だそうだ。各調査会社が発表している個人単位での普及率やフィーチャーフォンとのユーザー比率は軒並み40%前後。まだ半分には届かないが、半分くらいの人は持っている、という感覚が正しいのではないだろうか。

 思ったより持っている人が少ない、使われていないと感じる。実は白書の中には都道府県別の利用率もあるのだが、首都圏や都市部とそれ以外とにはっきり差がある。都内への通勤・通学をしている若い世代から見れば「みんな持ってる」状態でも、実情は少々違っているようだ。

●スマホのネガティブ面

 フィーチャーフォン利用者は、どう考えているのだろう? 彼らは大きく分けて「そろそろスマホと思っているけれど買い替えていない派」と「スマホはいらない派」がいると考えられる。MMD研究所が実施したフィーチャーフォンユーザーを対象にした調査では、スマートフォンの購入予定について「特に決めていない」「購入する予定はない」とした人の合計が79.5%にも上った。「スマホはいらない派」が実に8割近いということになる。

 なぜいらないのかといえば、通話やメールといった基本用途はフィーチャーフォンで十分であり、スマートフォンにすると利用料金は高くなるし、バッテリーの持ちは悪くなるし、サイズは大きいし、とネガティブな要素がたくさんあるからということのようだ。

 実際、インターネット接続に利用している人が38.2%程度なのでは、フィーチャーフォンで十分ではないのかという気はする。電話もメールもネットもゲームも1台でできるのは便利ではあるが、1台で全部やっていたら、電池はあっという間に尽きてしまう。たまに調べ物をしたい時や暇つぶしにゲームするのに便利と思うかもしれないが、フィーチャーフォンとスマートフォンの月額コストの差は、その用途につぎ込むのに納得できるものだろうか?

 そのあたりをシビアに見極めて、自分にはいらないとはっきり言える人が増えているのだろう。もちろん、自分には必要であり、使いこなしているという自信があるのならOKだ。しかし「みんな使ってるから」程度の理由で使っているならば、フィーチャーフォンへの出戻りも考えたほうがいいかもしれない。

●タブレットとの2台持ちという方法も

 諸事情を考えると、キャリアのスマートフォンに依存した端末展開はしばらく続きそうだ。いずれフィーチャーフォンスタイルのAndroid端末なども増えてくるだろうが、その時にはおそらくスマートフォンの料金体系に組み込まれるだろう。少ないながらもフィーチャーフォンが残っている今、出戻りのチャンスだ。

 もしフィーチャーフォンに戻りたいのに購入する端末がないと嘆いている状態ならば、ウィルコムを選択肢に入れるのはどうだろうか。PHS回線であるためMNPによる番号持ち込みはできないのだが、いまだに「ガラケー風」の端末を多く持っている。二つ折りだけでなくストレート端末もあるから、端末のスタイルにこだわりがあるならば、一度製品一覧を見てみてもよいかもしれない。

BusinessJournal編集部

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