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波紋広がる日本郵便の年賀はがき「自爆営業」~大量の販売ノルマ、自費で購入し転売…

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日本郵政本社が所在する日本郵政ビル(「Wikipedia」より)
 日本郵便社内における年賀はがきの「自爆営業」に関する議論が再燃している。

 この問題については、以前から一部メディアやインターネット上などで取り沙汰されてきたが、大手メディアによる詳細な報道としては、昨年11月17日、朝日新聞が、日本郵便が郵便局に勤務する非正規社員に対し年賀はがき4000枚販売のノルマなどを課しており、一部社員の間では自費で買い取る自爆営業が習慣化していると報じた。同紙によれば、ノルマを達成できない場合には「実績の低い者は給料泥棒だ」「営業やらんかったら、辞めてくれて構わない」などと上司から圧力をかけられたり、社員が自費で買い取った年賀はがきが金券ショップやネットオークションで転売されているという。

 この報道に関連して、昨年12月25日、日本に対する海外の反応をまとめるニュースサイト「NewSphere」が掲載した記事『“日本では従業員が自社商品を買わされることは普通?”海外の反応は』も話題になっている。

 同記事によると、米国の出版大手コンデナストが運営するソーシャルニュースサイト「reddit」に「日本人の彼女が勤めているデパートの商品を買わなければならなかったのだが、こんなひどい習慣を耳にしたことがある人はいるか」という趣旨の質問が寄せられた。それに対し、

「日本では売上を上げていくために、企業は達成できないような販売ノルマを従業員に課しているよ。そのせいで、私の友人と他の従業員たちは、少なくとも6カ月に1回10万円のパソコンを買わなければならなくなっている」
「僕の彼女の場合は、洋服の販売員ではなく化粧品の販売員なんだ。それなのに安い給料でも断れずにジャケットを買わされたりしている」

などという意見が相次ぎ、一部の外国人からは「おかしい」「最悪」などの反応が寄せられたという。「年賀状販売がいい例だよ」とのコメントもあり、自爆営業問題は海外でも波紋を広げつつあるようだ。

 また、同じく25日にはテレビ番組『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)で自爆営業に関する特集が組まれ、Twitter上では「自爆営業噂には聞いてたけどガチやったとは」「自爆営業なんて営業マンにとって当たり前だろ」などというコメントが多数寄せられ、あらためて議論を呼んでいる。

●違法性問われる可能性も

 この自爆営業、法的に問題はないのだろうか。労働問題に詳しい山田長政弁護士は12月3日付「弁護士ドットコム」記事で、「従業員に対して物品販売の営業ノルマを課すこと自体に、原則として、法的な問題点はありません」と解説。ただし、「販売目標が誰から見ても明らかに過大で、遂行が不可能あるいは客観的に不相当であると認められるような場合には、例外的に違法となる余地はあるでしょう」と説明している。

 自爆営業の実態について日本郵便内でどのような調査が行われるのかは不明だが、朝日新聞による報道の翌日、11月18日には菅義偉官房長官が自爆営業について「無理なく正常、適切な営業が行われるよう総務省にも注視させたい」と述べており、改善が行われていなかった場合には、なんらかの処分が下される可能性もある。