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上場企業、今年「トップ人事の年」に~迷走・引責辞任組、自動車業界注目の人事も

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上場企業、今年「トップ人事の年」に~迷走・引責辞任組、自動車業界注目の人事もの画像1みずほ銀行本店(「Wikipedia」より/Yuukokusya)
 上場企業の業績が急回復している。円安を追い風に輸出の採算が好転し、国内消費の復調も目立ち、2014年3月期は7割近い企業が増収増益になる見通しだ。リストラでなんとか利益を捻出する局面から、売り上げを伸ばし利益を拡大する脱デフレ型へと移行している。こうした好業績を先取りするかたちで、今年は先手必勝を狙いトップ人事刷新に動く上場企業が増えるが、今回はこうした業績回復が理由ではなく、さまざまな事情でトップ人事交代が行われる、もしくはその観測が高まっている企業をみていこう。

●現経営トップ残留・引責辞任組

 東海旅客鉄道(JR東海)は柘植康英副社長が社長に昇格。山田佳臣社長は代表権のある会長に就き、葛西敬之会長は代表権のある名誉会長になる。今回の人事に当たり、JR東海発足時から経営をリードしてきた葛西氏のために「代表取締役名誉会長」という聞き慣れない役職を新設する。葛西氏は中央新幹線リニアの開通を悲願としており、新幹線の海外への売り込みを担当。安倍晋三首相とも近い葛西氏が、実力者として引き続き経営に影響力を持つこととなる。

 昨年、暴力団融資事件で揺れたみずほ銀行は、林信秀副頭取が頭取に昇格する。佐藤康博頭取は代表権のない取締役に退くが、持ち株会社・みずほフィナンシャルグループ(FG)社長は続投する。みずほ銀行は同事件で金融庁から昨年9月と12月に2度、業務改善命令を受けた。佐藤氏は「個人的にケジメをつけるため」に銀行の頭取を辞任した。6月の株主総会でみずほFG社長を辞任するかが焦点となるが、続投となれば持ち株会社トップとして引き続きみずほ銀行の経営に影響を及ぼすこととなる。

 生産子会社・アクリフーズの冷凍食品農薬混入事件で揺れたマルハニチロホールディングス(HD)は、4月1日に持ち株会社と事業子会社5社が合併して新生マルハニチロが発足する。新会社の社長には、マルハニチロ水産社長の伊藤滋氏が就く。久代敏男社長は事件の引責辞任のかたちで、3月末で退任する。

●自動車業界で注目される2つの人事

 例年、社長人事の季節になると注目されるのが、自動車メーカー2社のトップの去就だ。

 ひとりは、仏ルノーと日産自動車の社長兼CEOであるカルロス・ゴーン氏だ。日産とルノーは1月30日、研究開発、生産・物流、購買、人事の4機能を実質的に統合する方針を明らかにした。統合によって、16年までに6000億円のコスト削減を目指す。この方針はゴーン氏がアムステルダムで開いた幹部会で発表し、各部門の担当責任者が任命された。購買と人事の統合プロジェクトの責任者はルノー、研究開発と生産・物流の責任者は日産から出される。

 1月、欧州自動車専門メディアの取材に対しゴーン氏は「2社を率いて2国間を走り回るのは、極めて骨の折れる仕事だ。(自分が退任した後は)それぞれ別のCEOが就くのが望ましい」と述べている。これは、日産、ルノーの社長兼務が自分の代で終わることを示唆したものだ。さらに、「(自分が)両社のトップを兼任してきたのは、日産・ルノー連合にとって明白な利点があったからだ」とも語った。今後のスケジュールとしては、ゴーン氏は4月にルノーのCEOに再任された後、日産とルノー両社の社長人事に着手するとみられている

 昨年11月、“ポスト・ゴーン”の最有力といわれていた志賀俊之COOを、ゴーン氏は業績不振を理由に解任し、COO職を廃止した。3人の副社長がCOOの業務を引き継いだが、中でも西川廣人副社長が次期社長の有力候補とみられている。

BusinessJournal編集部

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