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高まる食品スーパー再編機運の舞台裏~地方組の合従連衡、カギ握る大手と独立系の動向

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セブン&アイ・ホールディングスが展開するイトーヨーカ堂(「Wikipedia」より/ITA-ATU's File)
 4月の消費増税を控えて、全国の食品スーパー再編が加速する。

 イズミは山陽地方の有力スーパーで、九州、四国にも進出している。3月までに北九州のスーパー大栄の筆頭株主になり、子会社にすることも視野に入っている。非上場のサンリブ・マルショクグループも、スーパー大栄に次いでM&A(合併・買収)の対象になる可能性もある。

 オークワは和歌山(54店)を中心に南近畿ではトップで、三重(32店)、愛知(16店)、岐阜(10店)、静岡(3店)など中部圏に積極的に出店中だ。

 イズミとオークワは共同仕入れ機構である日本流通産業の有力メンバーであり、営業地域も重ならないため広域連合を組む可能性がある、との見方も広がっている。

 イズミヤがエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングの傘下に入ったことから、独立系の食品スーパーの動向に関心が集まっている。

 北海道、青森、岩手でトップシェアを誇るアークスは、南下作戦を取る。茨城県が地盤の食品スーパー・カスミか、埼玉県から群馬県南部に展開しているベルクあたりに照準を合わせてくるかもしれない。カスミにはイオンが32.3%出資しており、ベルクにもイオンが15.0%出資している。イオングループにとって埼玉、群馬南部は自力で展開できるが茨城が地盤のカスミは手放せない、といわれている。

 株式を公開していないベイシアは群馬、栃木、埼玉、茨城、千葉、福島、新潟、長野、山梨、さらに岐阜、静岡、愛知、滋賀の13県に117店舗(13年12月末時点)を展開しており、アークスによるM&Aの対象になる可能性もある。

 中部地区で食品スーパーやドラッグストア、ホームセンター、スポーツクラブなど多角的に展開しているバローは、農林中央金庫と十六銀行が筆頭株主であり、愛知、岐阜の中堅・中小食品スーパーを系列化することを視野に入れているともいわれている。

 平和堂は滋賀県で圧倒的なシェアを持つスーパーで、東海(愛知13店、岐阜9店)や北陸(福井6店、石川5店、富山2店)に出店している。14年2月期決算では税引き後利益が過去最高になると予想されるなど好調だ。反日暴動で中国に出店している店舗が被害を受けたが、15年2月期には中国の売り上げも本格回復する。よほど条件の良いM&A案件があれば別だが、安易な経営統合には動かないだろう。

●注目の関西での動き

 四国最大のチェーンストア・フジや、兵庫、大阪を商圏とする中堅スーパー、関西スーパーマーケットは激戦をどうくぐり抜けるかがカギとなる。関西スーパーの大株主には伊藤忠食品や三菱東京UFJ銀行の名前が並ぶが、三菱グループである三菱商事の持ち分法適用会社のライフコーポレーションとの連携も考えられる。ライフコーポレーションは近畿と首都圏の二眼レフ経営を展開しており、関西のスーパーマーケットと提携すれば、関西での市場占有率はかなり上がる。

 上場していない万代は大阪に107店舗、奈良(18店)、兵庫(19店)、京都(4店)、三重(1店)を含めて149店舗を展開しており、関西スーパーマーケットは大阪に34店舗を抱える(13年2月時点)。ドミナント戦略から考えても、もし両社が提携すれば、高い効果を期待できる。