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小林敬幸「ビジネスのホント」(12月22日)

KAWAii文化とは何か 3系統の分類ときゃりーの成功から、海外ビジネス戦略を考察

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DVD『100%KPP WORLD TOUR 2013 OFFICIAL DOCUMENTARY』(きゃりーぱみゅぱみゅ/ワーナーミュージック・ジャパン)
 クール・ジャパンや日本文化の発信としてKAWAii(かわいい)文化が注目されている。一口にKAWAii文化といっても主に以下の3系統あり、それぞれの系統が海外と国内でターゲット層も受け止められ方も違っている。

(1)東京・秋葉原のおたく萌え系

 アニメファンが少女キャラに萌え、コスプレやメイド服を貴ぶ文化である。海外からみたKAWAii文化は、このオタク萌え系のイメージが強い。美的ファッション性よりもアニメと関連した意味づけに重きが置かれる。ちなみに、アイドルグループAKB48は国内では人気だが、海外、特に欧米では今のところそれほど受けていない。

(2)渋谷の赤文字系ファッション

 20歳前後のOLや女子大生を対象とした「JJ」(光文社)、「ViVi」(講談社)、「Ray」(主婦の友社)、「CanCam」(小学館)といった女性ファッション誌の題字が赤であったことから、これらの女性誌がターゲットとするファションを赤文字系という。延長上にファッションモデルをイメージした、男性に「愛される」コンサバ(保守的)なファッションであり、東京ガールズコレクションが象徴的祭典である。アジアでは一定の支持があるが、欧米ではファッション業界の一部に注目されているにとどまる。

『ビジネスをつくる仕事』(小林敬幸/講談社現代新書)
(3)原宿の青文字系ファッション

 原宿のヘアメイク、アパレル関係の専門学校生とOBが支持。男性に媚びず同性から「かわいい」といわれることを意識し、エッジの立った自分の個性を表現するファッション。アジアだけでなく欧米でも大人気の歌手でモデルのきゃりーぱみゅぱみゅが最も有名なタレント。ただし、海外のファンはきゃりーぱみゅぱみゅをオタク萌え系のタレントとして支持しているきらいがあり、実はマンガにもアニメにも関心の低い本人とのギャップがある。

 雑誌でいうと、個性的な「CUTiE」(宝島社)、「Zipper」(祥伝社)、ガーリーな「mer」(GAKKEN PUBLISHING) 、ゴスロリの「KERA」(ジャックメディア)など、見た目にまったく違うファッションを含んでおり、赤文字系ほどの統一感はない。「CUTiE」や「Zipper」は非対称的で片方の髪にバリカンがはいっていたり、いかにもセンスがある個性的な、ある意味で難しいファッション。対照的に「mer」は、前髪パッツンにニット帽、ふわふわスカートかサスペンダーデニムにリュックを背負ったスニーカーが典型的なカジュアルファッション。そして「KERA」は、メイド・コスプレのオタク系とは似て非なるゴスロリを展開している。きゃりーぱみゅぱみゅが所属するアソビシステムの中川悠介社長が、これらの雑誌を原宿の「青文字系」文化とまとめて表現して世に広めた。