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農業ブームは幻想?撤退企業数は過去最高 黒字はごく一部、地域との関係失敗も

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「Thinkstock」より
 近年、農業への関心が高まっている。2005年に7904社だった農業生産法人数は、13年には1万3561社にまで増加しており、その事業形態も多様化している。例えば、大手コンビニエンスストアチェーンのローソンは、全国の農地で収穫した野菜で商品開発・流通を行っており、塚田農場などの飲食店を展開するエー・ピーカンパニーは、宮崎県日南市で農業法人APファームを設立し、自社農場にこだわったメニュー開発をコンセプトとしている。ほかにもパナソニック、シャープといった電機メーカーの参入も相次いでいる。また、個人レベルでも、国からの補助金など支援制度の充実を受けて、地方へ移住して農業を始める動きに注目が集まっている。

分かれる各都道府県の優劣

 1月18日、東京ビッグサイトにて「JOIN移住・交流&地域おこしフェア」が開催された。当イベントは農業で仕事をするための移住・地域おこしのために協力を考えている参加者と、その受け入れ先として各地方自治体をマッチングさせることを目的としている。会場内には数千人を超える参加者が顔を見せ、テレビ局など10社を超えるメディア関係者も集まっており、農業への関心の高まりを感じさせた。

 東京都、神奈川県、大阪府といった大都市を除いて、ほぼ全道府県の自治体が出展しており、長野県、新潟県、福井県、兵庫県などはそれぞれ3~5程度のブースを展開させていた。来場者に話を聞くと、「漠然と農業に興味があるという程度で参加しましたが、具体的な施策、条件が聞けて自分にもできそうだと感じました」(20代女性)など、好意的な意見が目立った。

 秋田県は、体験型の研修も企画しており「参加するだけで5万円プレゼント」という触れ込みで来場者に声をかけていた。地域活性化運動は、全国規模で行われていることもあり、獲得競争も過熱していた。長野県など、PRに長けた県の盛況ぶりは特徴的だった一方、茨城県など人だかりが少ない県も散見された。過疎化が進む地方では、差別化できるポイントを積極的にアピールしなければ移住者を獲得できないことは必至で、今後は各自治体間でさらなる競争が生まれそうだ。