家庭で見かけるネズミは3種類
日本には、約30種類のネズミがいるといわれていますが、みなさんの家庭や工場などの建物内にすみついて人間に被害を与えるのは、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類です。これらは、俗にイエネズミと呼ばれています。
それぞれの体長は、ドブネズミが22~26センチ、クマネズミが18~24センチ、ハツカネズミが6~10センチです。尻尾の長さを含めると、大きさは約2倍になります。
「夜になると、ネズミが天井裏を走り回る」。これぐらいの被害であれば、耳栓をして寝ればいいのですが、ネズミの被害で一番怖いのは、電気の配線をかんでショートさせてしまうことです。最近は、光ケーブルなども天井裏を走っていることが多く、一度ネズミにかまれてしまうと、すべてのケーブルを交換する必要が出てきます。また、電線をかまれると、火災の可能性も出てきます。
ネズミ被害はこうして防ぐ
ネズミ被害を防ぐためには、どういった対策があるでしょうか。例えば、新築の家を建てる時には、2センチ以上の隙間を作らないことです。ネズミは2センチの隙間があれば侵入してくるので、床下、雨樋、軒下などすべての隙間を2センチ以下にしておく必要があります。排水管を泳いで侵入してくるケースもあるので、トラップなどの対策も必要になります。
ラットサインを見つける
ネズミが出没している証拠として、「ラットサイン」を見つけることが大事です。例えば、ネズミが出入りしている箇所は次第に黒ずんできます。ある喫茶店で、洗って乾かしてある食器の上を毎日ネズミが歩いていて、通り道が黒ずんでいるのを見たことがあります。その食器を使用していたかと思うと、ぞっとします。
ネズミが通った後は、ネズミの体についている油やごみで黒くなっているので、見慣れればすぐにわかります。そのラットサインをたどっていけば、ネズミの出入口がすぐにわかるはずなので、防鼠ブラシ、金網、パテなどを使用してすぐにふさぎましょう。穴を見つけて、黒くくすんでいたら、すぐにふさぐ必要があります。
食べ物を残さないようにする
ネズミの手が届くところに、食べ物を置かないようにします。食べ残しをテーブルの上に置いたままにする、などの行為は論外です。ごみ箱は、ふたが閉まってネズミが侵入できない構造になっている必要があります。ネズミは、次第に棚の中のインスタントラーメンなども食べるようになります。
食べ物が段ボール箱に入っていても、その箱を破って食べるようになります。インスタントラーメンだけでなく、小麦粉など袋に入った食材も食べてしまうので、ただの棚ではなく、扉が閉まる状態で保管する必要があります。