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小笠原泰「生き残るためには急速に変わらざるを得ない企業」

加速度的に“脱・日本企業化”する日本企業 外国人採用、英語公用語化、実力主義人事…

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「Thinkstock」より
 今年5月の改正会社法施行で認められた監査等委員会設置会社への移行を表明した企業が、「右に倣え」感は拭えないが、予想を上回り200社に迫ると伝えられている。国際会計基準(IFRS)の導入も急速に進んでおり、今年中に導入企業は100社を超える見込みである。グローバル化した資本の観点からみて企業統治(コーポレート・ガバナンス)が極めて緩かった日本企業も、その透明性の強化を受け入れざるを得ない状況にある。この流れは、今回の東芝による不正会計問題で加速化するのではないか。

 これに先立って、2014年度には主要企業の6割が持ち合い株を減らしている。日本企業独特の持ち合い株(取引や融資の継続等を前提とする政策保有株)も、資本効率向上の足かせとなるので、急速に解消の方向に向かっている。

 こうした動きの背景には、事業環境変化の加速化が挙げられる。長期的に見て、高齢化関連市場や補助金頼みの国内市場に依存できる企業以外は、海外市場への展開に企業の成長を頼らなければならないのは明白であろう。その文脈で、現在の政策円安による高収益を背景にM&A(合併・買収)が加速化しており、人材のグローバル化も進んでいる。

 加えて、日経平均株価を構成する225社の外国人持ち株比率は、35.3%と上昇を続けている。ソニーに至っては、外国人持ち株比率は57%に近い。同社の企業統治の透明性は、パナソニックに比べて格段に高い。グローバル化する企業にとっても、海外資本の獲得は重要である。海外投資家の求める企業統治の透明性のレベルを満たそうとする取り組みは避けられない。

 このような状況にあっては、日本独特のマネジメントが優位であると主張しそれを頑なに維持するのは、無理でもあり、企業として合理的でもない。

英語公用語化と外国人採用


 日本企業はこれまで、日常のオペレーションのレベルでは、楽天やファーストリテイリングによる英語の社内公用語化や大企業のグローバル人材採用(日本法人での外国人採用)など、掛け声か小さな一歩かもしれないが、グローバル化への対応を行おうとしてきている。

 その流れは、一気に早まりつつある。英語に関しては、5年前に社長が英語公用語化を一笑に付していたホンダさえも先月、英語公用語化を打ち出した。

 また、これまで日本企業の外国人採用は専門性のある人材の中途採用が中心であったが、ここにきて、海外の大学・大学院を出る学生や留学生の新卒採用に力を入れてきている。リクルートキャリアの「就職白書2014」によれば、今春(15年)の新卒採用で海外の大学・院卒の外国人学生を採る企業の割合は従業員5000人以上で41%に上り、昨春(14年)に比べて倍増しているとのことである。日立製作所は14年春入社の新卒者のうち、外国人比率が1割を超えたという。