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ロッテ本社(「Wikipedia」より/あばさー) 韓国で画期的な判決が下された。判断内容は至極まっとうではあるが、日本企業対韓国企業という対立構造の裁判において、日本企業側の主張を認めたという点で異例ともいえる判決なのだ。
江崎グリコは昨年11月、韓国ロッテ製菓のチョコレート菓子「ペペロプレミア」の包装箱が、グリコの「バトンドール」と酷似しているとして販売差し止めを求めていた。そしてソウル中央地裁は8月23日、「ロッテ製菓がグリコのデザイン権を侵害した」と認め、原告勝訴の判決を下した。
そもそも「ペペロ」はグリコの「ポッキー」を真似したのではないかと指摘されており、両者は競合関係にあった。そのなかで、グリコがポッキーの高級版としてバトンドールを2012年に発売、後を追うように昨年ロッテがペペロプレミアを発売した。
この判決によりロッテは、同製品を新たに生産、販売することが禁止され、すでに店舗に置かれている製品や在庫はすべて破棄しなくてはいけなくなった。同社は、期間限定商品のため現在は生産しておらず、損害はほとんどない」としているが、今後グリコをはじめとする日本製品を模倣した製品開発には一定の歯止めがかかると期待する向きも多い。
このような判決が出た背景には、韓国内の国民感情がある。
折りしも、ロッテグループは創業者で会長の辛格浩氏(通名:重光武雄)の長男辛東主氏(同:重光宏之)と次男辛東彬氏(同:重光昭夫)の間で経営権をめぐって争いが起こり、韓国内で批判の声が高まっていた。
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