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スカイマーク、再建を妨げる重大な懸念 「身内」の奇怪な行動

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スカイマークの旅客機(「Wikipedia」より/坂部 秀治<G-TOKS>)
 経営破綻した航空大手スカイマークの再建計画は、ANAホールディングスと米デルタ航空が競合し、債権者集会の投票によってANA案が支持を得た。しかし関係者の間では「これで落着とはいきそうにない」との見方が支配的だ。ANAと共同スポンサーである投資ファンド、インテグラルが極めて奇怪な動きを見せ、今後もステークホルダーたちのコンセンサスを掻き乱しそうな状況なのだという。

 1月に民事再生法を申請して破綻したスカイマークは、インテグラルが資金スポンサーとなって180億円を出資する一方、共同運航や機体整備などでANAが事業を支援する再生計画をまとめた。日本航空とANAに対抗する航空業界の「第3極」として発足したスカイマークには、収益力が高い羽田空港の発着枠が優先的に割り振られている。ANAの狙いはこのスカイマークが持つ羽田発着枠だ。他社にとられないよう、スカイマークの支援に乗り出した。

 これに対し、ANAに対抗するかたちで支援企業に名乗りを上げたデルタも、真の狙いはこの羽田発着枠の確保であった。ただ、デルタはスカイマークの大手債権者である米国のリース会社と組んだものの、有力な資金スポンサーを確保することができなかったという。ここでインテグラルが奇妙な行動を見せた。

「実はデルタは、ANAのパートナーであるインテグラルに資金援助申し出を打診し、インテグラルはデルタの申し出を了承したのです。インテグラルからみれば、スカイマークの事業支援を任すのはANAだろうがデルタだろうが、どこでも構わなかった。彼らの興味はファンド資金に損失を発生させることなく、利益を最大化することのみ。つまり、ANAの敵であるデルタに“保険”をかけたということなのです」(航空業界関係者)

 インテグラル代表である佐山展生氏は9年前、M&Aコンサルティング、いわゆる村上ファンドが阪神電鉄株を買い占めた際、経営統合協議を進めていた阪急電鉄側のアドバイザーに就任し、村上ファンドとの交渉役を務めたことがある。

 スカイマーク支援にあたってインテグラルは、「3年後の再上場を目指す」と公言している。インテグラルは今後、再上場時に持ち株を売却し、利益を最大化するとみられるが、業界内ではその手法に対する評判は芳しくない。村上ファンドとの一件を知る関係者は、「インテグラルに掻き回されて、スカイマーク支援はうまくいかないんじゃないか」と冷ややかな見方を示す。
(文=編集部)