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瀕死の関空 巨額負債で八方塞がり、捨て身の運営権売却も入札参加はわずか1社

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関西国際空港(「Wikipedia」より/Tdk~commonswiki)
 関西国際空港と大阪(伊丹)空港の運営権を獲得したオリックス連合が、年内にも運営会社を設立する。オリックスは仏空港運営大手のバンシ・エアポートと連合を組み、特定目的会社(SPC)を設立。現在両空港を運営する新関西国際空港会社(以下、新関空会社)から、来年3月末にSPCへ運営権が移管される。

 新会社の資本金は800億円で、オリックスとバンシがそれぞれ4割に相当する320億円を負担。残り2割の160億円を関西の主要企業20社が出資する。鉄道では近鉄グループホールディングス、阪急阪神ホールディングス、京阪電気鉄道、南海電気鉄道。製造業はパナソニック、ダイキン工業、レンゴー。インフラは関西電力、大阪ガス、NTT西日本、岩谷産業。建設は大林組、竹中工務店が名前を連ねる。

 新会社は総額2600億円を調達する。資本金の800億円のほか、メガバンクなどによる協調融資(シンジケートローン)で1600億円、官民出資のインフラファンド「民間資金等活用事業推進機構」から劣後ローンとして200億円を借り入れる。シンジケートローンはみずほ銀行と三井住友銀行が主幹事になり、三菱東京UFJ銀行、りそな銀行、池田泉州銀行、紀陽銀行、南都銀行、京都銀行、日本生命保険などが資金を出す。運営権の最低落札価格は2兆2000億円。新会社が事業期間の45年にわたり、毎年500億円弱を支払う。

甘かった見通し


 国家の威信をかけて建設された関西国際空港(以下、関空)は1994年9月開港した。だが、1兆3000億円の負債を抱える関空の先行きが見通せなくなった。そこで、関空と大阪(伊丹)空港を統合し、2012年4月、政府の全額出資で新しい運営会社・新関空会社を設立。両空港の運営権を民間会社に売却することで、関空が抱える1兆3000億円の負債を解消する計画を立てた。

 昨年12月に運営権の受け皿となる企業連合の代表企業の資格審査を実施し、応募した国内9社とバンシを含む外資の空港運営会社11社が通過した。国内勢はオリックス、住友不動産、大和ハウス工業、東京急行電鉄、日本生命保険、丸紅、三井不動産、三菱商事、三菱地所の9社。

 新関空会社は3つ程度の企業連合が応札すると楽観していたが、見通しが甘かった。45年で2兆2000億円という長期かつ巨額の投資に多くの企業が尻込みし、今年2月に設定していた1次入札の締め切りを延期する事態に追い込まれた。