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ソニー、内紛で内部崩壊の予兆 平井社長vs改革コンビの確執、強まる平井社長退任観測

文=編集部
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ソニー、内紛で内部崩壊の予兆 平井社長vs改革コンビの確執、強まる平井社長退任観測の画像1ソニーの製品(写真/田中まこと)

 ソニーは11月18日、「ソニーIR(投資家向け広報)デイ」を開催した。挨拶に立った平井一夫社長兼CEO(最高経営責任者)は、「エンタメは本業だ」「構造改革をやりきる」「感動を与える」など従来と変わらない発言を繰り返し、出席者からの質問時間も設けられていなかった。

 そして、同月25日には各事業の戦略説明会も開催された。会場となったソニー本社2階では、用意された200席ほどの椅子がアナリストなどによりほぼ埋まった。メディアやアナリストが注目したのは、平井氏ではなく2人の人物。吉田憲一郎代表執行役EVP CFO(最高財務責任者)と十時裕樹ソニーモバイルコミュニケーションズ社長である。ソニーは正念場を迎えているスマートフォン(スマホ)事業から撤退するのか、はたまた改革を進めるのか。2人の発言に関心が集まった。

 午前10時に吉田氏が登壇し、「年度内に経営方針説明会をする。全体の経営戦略、数値目標はそこで発表する」と発言。改革の具体案は2015年2月の14年4~12月期決算発表時に示すとした。また、十時氏は午前11時10分からモバイル・コミュニケーション事業について説明。「来年度中に構造改革をし、16年度以降、安定的な収益を上げる」と発言。スマホは撤退せず改革すると宣言した。

 アナリストたちからは構造改革に関する質問が多数あった。

「ハイエンド(高級顧客向け)モデルは、利益率が高いが米アップルや韓国のサムスンなどライバルが優勢。一方、ローエンド(大衆向け)は中国メーカーなどとの競争が激しい。ソニーはどちらを選択するのか?」

 この質問に対し十時氏は「今までのやり方ではかなり厳しい。ローエンドをやるなら新しいプロダクト(新製品)が必要。数年かけて新しい技術を仕込まないと難しい」と発言。一発逆転の起死回生となるような新製品を生み出すのは難しいとの認識を示した。十時氏は11月にソニーモバイル社長に就任したばかりでもあり、踏み込んだ発言はなく、ほとんどは「構造改革で新しくチャレンジできる体制にもっていきたい」など構造改革への意欲表明に費やされた。出席したアナリストの一人は語る。

「十時氏は普通のサラリーマン風。吉田さんも銀行マン風だ。これまでのソニーに見られた、大賀典雄、出井伸之、久夛良木健といったアクの強い個性派や、安藤国威など技術屋風とも違う。もちろん外見で判断してはいけないが、ここにもソニーの商品やサービスが面白味に欠けると指摘される理由があるのではないか」

●更迭と抜擢人事でスマホ事業テコ入れ

 十時氏は11月16日付でソニー業務執行役員SVPからスマホ子会社、ソニーモバイル社長に就任した。前社長の鈴木国正氏は退任してエンタテインメント担当のグループ役員に転じたが、事実上の引責辞任とされる。

BusinessJournal編集部

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