幸楽苑、極度の不振で赤字転落…客数減止まらず、いきなりステーキへの業態転換が大失敗の画像1
幸楽苑の店舗(「Wikipedia」より/ITA-ATU)

 ラーメンチェーンの幸楽苑ホールディングス(HD)は、2020年3月期の連結最終損益が4億円の赤字(19年3月期は10億円の黒字)に転落する。従来予想は11億円の黒字だったから、最終利益を15億円下方修正した。今期の期末配当は無配(前期末は10円)。従来の計画では、年間を通して20円を計画していた。

 収益性に問題がある店の評価の見直しを進めたことで、店舗の減損費用が8億円発生する。低採算店の閉鎖による損失も1億円出る。また、19年10月の台風19号で本社郡山工場が冠水したことで3億円の損失を計上する。売上高は前期比8%減の380億円を見込む。従来予想は420億円だ。40億円の目減りだ。営業利益は63%減の6億円。大きく落ち込む。従来予想は21億円。新型コロナウイルスで、来客が減る影響が出る。

 東京株式市場では幸楽苑HDの株価が大幅安になった。3月13日は一時1077円まで下落し、昨年来安値を更新した。昨年来高値の3455円(19年5月28日)から69%下げたことになる。業績が悪化しているところに、新型コロナウイルスの感染拡大がボディーブローのように効いてきた。3月31日の終値は1364円である。

台風19号で工場が被災し、1カ月操業がストップ

 幸楽苑HDは浮き沈みが激しい会社だ。15年4月、看板商品だった290円(税別)の「中華そば」の販売を中止し、520円(同)の「醤油らーめん 司」に切り替えた。200円以上高い500円台の新ラーメンを主力商品とし、それまでの低価格路線から決別した。これで客離れが起きた。

 さらに、16年10月、ラーメンに従業員の切断された指が混入していた事件が起き、17年3月期の既存店売上は前期比3.3%減、18年3月期も同1.6%減と落ち込んだ。18年3月期の連結最終損益は32億円の赤字に転落した。最終赤字は97年の株式公開後初めてのことだった。

 看板商品のリニューアルは続く。18年4月、「あっさり中華そば」を「極上中華そば」に、「ギョーザ」を「餃子『極』」にそれぞれ改良して売り出した。ソーシャルメディアを活用した積極的な広告作戦の効果もあって、18年10月に既存店売上はプラスに転じた。

 直近の動きを見てみよう。国内の直営既存店の売上高は19年8月まで11カ月連続で前年を上回り、堅調だった。ところが、19年9月から20年2月までの6カ月間はマイナス成長となった。3月は新型コロナウイルスの影響で、売り上げ、利益とも一段と落ち込む。

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