飲食店は「手数料38%」徴収される…「ウーバーイーツ」栄えて街が滅ぶ、自治体が対抗策の画像1
ウーバーイーツの配達員(「Wikipedia」より)

 新型コロナウイルスの感染拡大により、飲食店は営業休止や縮小を余儀なくされている。そのため、売上は下がり、閉店の危機に瀕している。有名店や老舗でも閉店を決めた店は多く、そうした店の閉店を惜しむ報道なども頻繁になされている。

 コロナで苦しい飲食業界を尻目に、業績を大幅に拡大させているのがスマホアプリを活用したデリバリーサービス「ウーバーイーツ」だ。そのカバーエリアは急拡大しており、ニーズは高まるばかり。配達員を街で見かけることも珍しくなくなった。飲食店は慢性的な人手不足のため、配達で人手を奪われるデリバリーへの参入障壁は高かったが、ウーバーイーツなら配達員の確保に悩むことはない。

 一方、その配達員は暇な時間をうまく活用してアルバイト感覚で働く。副業ブームも追い風に、順調に配達員を増やし、それに伴って売上も伸ばしてきた。店側も配達員を常駐させる必要がなく、配達の注文が入ったときだけ配達員を使えるので合理的なシステムではある。

 しかし、ネックになるのは手数料だ。ウーバーイーツは飲食店側から代金の37.8パーセントの手数料を徴収している。これほどの高い手数料を徴収されたら、店が利益を出すのは難しい。当面は収支トントンで凌ぎ、コロナ後に再び稼ぐ。そんな青写真を描くこともできるが、いっこうにコロナが収束する兆しはみえない。

 店側としては、利益を出すために値上げするしか術はないが、客はとたんに離れてしまう。板挟み状態にある飲食店は、当面の売上を確保するためにウーバーイーツを活用するが、同時に脱ウーバーイーツを模索してきた。利益を出せないのだから経営は回らなくなり、廃業する飲食店が相次ぐのも時間の問題だった。

 街の飲食店が次々に廃業すれば、それは街のにぎわいにも影響する。中心市街地から飲食店が消滅するとの危機感が自治体を悩ませる。税収にも影響が及び、自治体の存亡にもつながる。ウーバーイーツは手軽で便利ではあるが、それは同時に飲食店を苦しめ、私たちが住む街を蝕む。

「デリバリー三鷹」

 そのため、自治体のなかからウーバーイーツに対抗しようとする動きが出てきている。東京都三鷹市は、街の飲食店と利用者をマッチングする「デリバリー」サービスを開始した。苦境に陥る市内の飲食店を支援する目的で三鷹市が始めたサービスは「デリバリー三鷹」と呼ばれ、もはや公営ウーバーイーツともいえる事業だ。ただし、スマホやクレジットカードなどを持たない高齢者の利用を主眼においているので、電話での注文受け付けも可能。支払いは現金のみの対応となっている。三鷹市生活環境部生活経済課の担当者はこう話す。

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