賃貸住宅を選ぶ際に、必ず見ておきたいポイントがいくつかあります。なかでもごみ置き場は、その物件に入居している人たちの質がわかる重要なチェックポイントのひとつです。
ごみ置き場が汚いということは、物件の管理状態が悪い(管理会社または管理人がきちんと管理していない)、ごみをきちんと出せない入居者が多いと考えられます。
物件の管理状態が悪いと、ごみに限らず、その他の面でも管理会社の対応が悪い可能性が高いといえます。そうであれば、水漏れがあったときや、室内の設備が壊れたときなど、いつまでも不具合のある生活することになりかねません。
次に、ごみをきちんと出せない入居者が多いのも、共同住宅で生活するうえでのルールを守れない人がいるといえ、騒音問題やペットの飼育問題などの入居者間トラブルが起きやすいと考えられます。やはり、こういった問題の起こる可能性の高い住宅には住みたくないですね。
もちろん、なかには管理会社や大家さんが、張り紙や手紙等で入居者に注意喚起したり、たまったごみを片付けるなど、改善努力を行っているにもかかわらず入居者がルールを守らない場合もあります。したがって一概に管理が悪いと言い切れませんが、ルールを守らない入居者がいるという点は間違いないでしょう。ごみ置き場の状態が酷い物件には、驚くような入居者が住んでいることが多いようです。
ごみ屋敷で小火騒ぎ
ごみ置き場が散乱し、管理人がいくら注意してもゴミ出しが直らないという、ある都内の物件で実際に起きた話です。最近、十数世帯あるうちの3軒が、いわゆる「ごみ屋敷」だったのです。
そのうちの1軒は、入居者が病気で倒れ、そのまま死亡しているのが発見されました。もう1軒の入居者は、精神的な病気で自宅療養することになり退去しました。最後の1軒は、小火騒ぎを起こしました。幸い大きな火災にはならなかったものの、大家さんにとっては困った事態になりました。小火騒ぎを起こした住人は、今もまだその部屋にごみを片付けないまま住んでいます。
こうした問題が起きた場合、管理会社も対応に追われ、大家さんからすれば困った存在です。同じ物件に住んでいるほかの入居者にとっても、迷惑なことはあってもいいことはありません。ごみ屋敷の隣室や上下階の入居者にしてみれば、気分的にもよくありません。実際に、この物件は入退去が激しく、ここ数年は満室になることがないようです。