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しまむら、業績悪化が深刻化…「しまパト」の楽しみを奪った代償、「プチプラ」の台頭もアダに

文=編集部
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しまむら、業績悪化が深刻化…「しまパト」の楽しみを奪った代償、「プチプラ」の台頭もアダにの画像1しまむらの店舗(「Wikipedia」より/Kinki explorer)

 しまむらに危険な兆候が見え始めている。2018年3―5月期決算では本業の儲けを示す営業利益が前年同期比31.7%減の71億円となり、前期の大幅な減益に続いて業績悪化に歯止めがかからない。デフレの優等生として、ユニクロに次ぐカジュアル衣料専門店として成長してきたしまむら。だが、もはやライバルはユニクロではない。しまむらを脅かす新興勢力がジワジワとファッション市場で存在感を示しているからだ。

迫る新興勢力、プチプラには勝てない?

 しまむらの今年6月の既存店売上高も前年同月比11.7%減となった。雨や低気温の日が多くカジュアル衣料は全体的に低迷したが、ユニクロは同4%減だったし、「マックハウス」や「アダストリア」などは同5~6%の落ち込みですんでおり、しまむらの2ケタの落ち込みは業界でも突出している。

 しまむらの低迷は、実は「プチプラ」の増加が大きい。プチプラといっても新たな低価格カジュアル衣料専門店ではない。プチプライス(小さい価格)の略で、低価格でファッション衣料を販売するEC(電子商取引)サイトのことだ。

 プチプラのサイトは現在、雨後の筍のように存在しており、まさにしまむらと競合するようなファッション、価格帯で販売されているわけだ。プチプラの代表例が2015年にRIZAP(ライザップ)グループの傘下に入った「夢展望」だ。

復活し始めた夢展望

 夢展望は店舗をショールームストアとしてEC事業を中心に展開。いわゆるスマートフォンで商品を選んで店舗で確認して買うウェブルーミングや、店舗で商品を見たあとでウェブで商品を買うショールーミングというスマートフォンやECと店舗を融合したビジネスモデルを展開している。

 これまで上場廃止に係る猶予期間入り銘柄だったが、RIZAPグループに入って以降、債務超過を解消、今後の復活が期待できるまでになっている。プチプラが存在感を増すことによって、しまむらの存在意義が脅かされている。

遅きに失したしまむらのEC事業

 そのしまむらのEC事業といえば、最近になってようやく「ZOZOTOWN」に出店することを表明したが、遅きに失した感は否めない。

 しかし、そのしまむらのEC事業について業界では「ゾゾに出ても意味はない」という指摘も相次いでいる。しまむらはアパレル卸から商品を仕入れて販売する仕入れ型のビジネスモデル。ユニクロのような自らが製造して販売するSPAではない。

BusinessJournal編集部

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