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登場人物の“心が入れ替わる”という設定はこれまでにもあった。大林宣彦監督作品『転校生』(82年公開)の幼なじみ男女や、『さよなら私』(NHK)の親友同士のアラフォー女性などだ。
しかし、総理大臣父子となると、本人たちだけの問題では済まない。話が外交など国家レベルにまで発展するあたりが大いに笑える。基本的には政治や権力をめぐるドタバタコメディでありながら、一種リアルな風刺劇にもなっている点が秀逸だ。
また、遠藤と菅田のテンションの高さが尋常ではない。2人はさだまさしの自伝ドラマ『ちゃんぽん食べたか』(NHK)でも父子を演じているが、まるで別人だ。ワニ顔を千変万化させる遠藤はもちろん、困惑するダメ息子を演じる菅田の怪演も一見の価値がある。同じ池井戸潤の原作だが、“黙ってない”のは花咲舞だけではなさそうだ。
(文=碓井広義/上智大学文学部新聞学科教授)
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