ビジネスジャーナル > エンタメニュース > プロが『キャプ翼』のシュートを再現
NEW

【動画あり】Jリーガーの『キャプテン翼』必殺シュート再現動画が大反響 なんの目的?

文=武松佑季/A4studio
【この記事のキーワード】, ,


動画URL http://youtu.be/OSvqog6szb4
『Jリーグ×キャプテン翼 DREAM SHOOT』-カミソリシュート-(無料動画サイト「YouTube」より)

 サッカーの2014FIFAワールドカップ(W杯)ブラジル大会で、日本代表は0勝1分2敗という結果で予選敗退となったが、日本中がサッカー熱に沸いたことには違いない。サッカーはすっかり国民的スポーツ化しているが、日本で最初にサッカーブームを巻き起こしたのは、“ボールはともだち”のフレーズでお馴染みの漫画『キャプテン翼』(集英社/高橋陽一)ではないだろうか。

 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)をはじめ海外で活躍するプロサッカー選手の多くが、口々に「『キャプテン翼』を見てサッカーを始めた」と言っていることからも、その影響の大きさがうかがえる。

 同作品には「カミソリシュート」「スカイラブハリケーン」「三角跳び」など、個性的な必殺技が多数登場するが、そんな実現不可能にも思える必殺シュートを現役Jリーガーたちが再現する、という動画が注目を集めた。


動画URL http://youtu.be/ilCL2mChhF4
『Jリーグ×キャプテン翼 DREAM SHOOT』-反動蹴速迅砲-(無料動画サイト「YouTube」より)

SNSでも話題になり、総再生回数は1200万回超

 この動画はJリーグと『キャプテン翼』とのコラボレーション企画で、第1弾は太田宏介選手(FC東京)の「カミソリシュート」、第2弾は大久保嘉人選手と中村憲剛選手(共に川崎フロンターレ)の「反動蹴速迅砲」、第3弾は山口蛍選手と扇原貴宏選手(共にセレッソ大阪)の「ツインシュート」が、それぞれ動画投稿サイト「YouTube」にて公開中。

 今年の3月12日に公開された第1弾は、翌日には再生回数が100万回を超え、Twitterでは「この企画が好き」「スゴイ」「半端ない」などの関連ツイートが7000以上となるほど話題となった。現在では、これら3つの動画の総再生回数は1200万回を超えるなど、非常に大きな反響を呼んでいる。

 再生回数やSNSでの反応からもわかる通り、非常にインパクトのある企画だが、どのようにしてこのプロジェクトは発足したのだろうか。動画を企画した公益社団法人日本プロサッカーリーグ事業部に話を聞いた。

「2013年より『キャプテン翼』の主人公・大空翼をJリーグアジア戦略の一環として親善大使に任命していたため、『キャプテン翼』とJリーグは協力関係にありました。そういった経緯の中、今回『キャプテン翼』の版元の集英社様より、今年6月14日から開かれる『キャプテン翼展』(7月6日まで開催)のPRをJリーグとできないか、と打診がありました。その際に『必殺技をJリーグの選手が実際に試してみたら面白いのではないか?』という話が上がり、今回の企画がスタートしました。Jリーグの選手が持つパワーやシュートスピードなど“アスリートのすご味”を表現したいという気持ちは以前よりありましたので、今回の企画はとても楽しんでいます」


動画URL http://youtu.be/V2LzbxRzkdA
『Jリーグ×キャプテン翼 DREAM SHOOT』-ツインシュート-(無料動画サイト「YouTube」より)

Jリーグブランドの向上に

 こういった試みは、サッカーやJリーグに今まで興味を持っていなかった人たちの関心を引きそうではあるが、やはりファン層の拡大という狙いがあるのだろうか?

「現時点でJリーグに興味のない方々にも楽しんでいただき、関心を持ってもらうきっかけとなるはず、とは考えていました。特に前段の台詞回しを含め、必殺技を再現するという動画構成を見た時に受けるイメージが、Jリーガー、所属クラブ、Jリーグにとってのブランド向上につながってほしいと願っています。また、Jリーグとしては、SNS、YouTubeの活用経験があまりなかったので、実験的な意味でも、従前に行っていないコンテンツ力の高いものを投入したい気持ちもありました」(同)

 その狙い通りの反応を得ているといえるだろう。

日本ならではのコラボが効果的なPR手法?

 ところで気になるのは、撮影現場の様子。このような難しいシュートを、さすがのJリーガーといえども、すんなり成功できるようには思えないが、実際はどうなのだろうか?

「『反動蹴速迅砲』にチャレンジした大久保、中村両選手は、撮影前は若干弱気でしたが、中村選手は『キャプテン翼』が大好きで必殺技も数多く試していたそうで、数回のトライで成功となりました。『ツインシュート』も絵コンテやスタッフのリハーサル時点で難易度が高すぎるかもしれないと考えていましたが、息の合った扇原・山口選手は、ちょうど右利き左利きが揃っていたこともあり、こちらも成功まで10回もかかりませんでした。今回の企画に参加してくれたどの選手も、さすがプロという技術の高さで、Jリーガーのすごさを伝えられたのではないかと思っています」(同)

 動画はスペインやイタリアなど世界のウェブメディア、テレビでも取り上げられ、いかに世界で『キャプテン翼』が認知されているかを知る結果となった。漫画とアスリートのコラボレーションがここまで大きなPRにつながるというのも、さすが“漫画大国”といえるのではないだろうか。
(文=武松佑季/A4studio)

【動画あり】Jリーガーの『キャプテン翼』必殺シュート再現動画が大反響 なんの目的?のページです。ビジネスジャーナルは、エンタメ、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!