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4期連続の最終赤字でも高額報酬を得るソニーのストリンガー氏

日産・ゴーン社長は報酬10億円に一歩届かず。その理由は?

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『カルロス・ゴーン経営を語る』
(日本経済新聞社)

 日本企業の役員報酬は高いのか、安いのか。2010年3月期決算から、上場企業で1億円以上の役員報酬が開示されることになった。日本人と比較して外国人役員が破格の報酬を得ていたことが話題になったが、今年も報酬格差は続く。

 首位を独走するのは日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼CEO(最高経営責任者)(58)。日本の上場企業のトップとして初めて役員報酬が10億円を超えるとみられていたが、9億8700万円、政策的に1300万円下回った。6月26日の株主総会でゴーン氏自身が報酬額を明らかにした。

 日産の定時株主総会の招集通知書によると、取締役9人(うち1人は社外取締役)の12年3月期の役員報酬の総額は、17億5100万円。前期より4.4%増えた。このほか取締役5人にストックオプション(自社株購入権)を付与(58万株、1億3400万円相当)し、総報酬額は9人で18億8500万円となった。

 11年、国内最高だったゴ―ン氏の役員報酬は、ストックオプションなしで9億8200万円(10年は8億9000万円)だった。この実績に平均の増加率を掛けると、今年の報酬は、10億2520万円となる。日産の顔の報酬のアップが平均並みということはない。過去の例だと総報酬額の60%以上をゴーン氏が独占してきた。前例にならって60%とすると、11億3100万円になると試算されていた。

 前年もゴーン氏は「10億円突破か」と言われたが、意図的に10億円以下にとどめた節がある。しかし、日産の12年3月期の最終利益は3414億円。トヨタ自動車、ホンダを抜いて国内自動車メーカーのトップに躍り出た。だから、今年は堂々と10億円プレーヤー宣言ができる環境が整ったが、フランスからの"逆風"を気にしたのかもしれない。

 これに対してトヨタ自動車12年3月期の取締役報酬の総額は、取締役の減少などの要因もあって前年比43%減の9億7200万円。ゴーン社長1人でトヨタの全役員の報酬を上回った。ちなみに豊田章男社長のそれは前年と同じ1億3600万円だった。ゴーン氏の働きぶりは章男社長の7.3倍ということになる。トヨタが安いのか、それともゴーン氏が高すぎるのか?

 日産の株主総会では毎年、ゴーン社長の高額報酬が槍玉に挙がる。「世界のグローバル企業の平均を下回っている」。11年の株主総会で、ゴーン社長は自身の報酬に対する批判に、こう反論した。

 フランスのコンサルティング会社Proxinvestがまとめたパリ証券取引所に上場する主要40社の09年の役員報酬ランキングによると、1位はルノー会長兼日産自動車CEOのカルロス・ゴーン氏で920万ユーロ(約10億3000万円)だった。このうち770万ユーロ(約8億6000万円)が日産からの報酬で、ルノーからのそれは150万ユーロ(約1億5000万円)。欧州の基準から見ても、ゴーン氏が日産から得る役員報酬はかなりの高額なのである。

『カルロス・ゴーン経営を語る』


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