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4期連続の最終赤字でも高額報酬を得るソニーのストリンガー氏

日産・ゴーン社長は報酬10億円に一歩届かず。その理由は?

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 ストリンガー氏の12年同期の役員報酬についてはこんな事前の予想があった。前年の8億8200万円はどだい無理にしろ、「11年の半分の4億4000万円は手にしたのではないのか」との声だ。一部には5億円以上という見方もあったが少数意見だった。事前予想のほぼ上限と見られていた4億4000万円を上回ったのだから、開いた口がふさがらない。
海外では高額役員報酬への株主の批判が高まっている。米大手金融のシティグループの株主総会では役員報酬案が否決された。英保険大手、アヴィヴァでも役員報酬案を否決され、CEOが辞任に追い込まれた。仏航空大手、エールフランスKLMではCEOに対する巨額報酬や退職金の支払いが拒否された。

 欧米の企業のように、ソニーの株主総会ではストリンガー氏の、法外な高額報酬が否決されることはなかった。ソニーの株価が一時、1000円を割り込み、ソニーの前身の東京通信工業時代の株価に先祖帰りしたA級戦犯はストリンガー氏である。彼の実績と、明確に反比例する4億円を大きく上回る高額報酬が否決されなければおかしいのだ。

 ストリンガー氏に対しても何も言えない、ソニーの新社長、平井一夫氏に対する社内外の期待は既にゼロという。「平井社長は、アンシャンレジーム(ストリンガー時代の旧体制)の中でしか生きられない人」(幹部社員)と酷評する。

【脚注】
1.フリンジベネフィット相当額及びそれに伴う所得税額の一部補填等とは何か。ストリンガー、セリグマン、平井一夫の3人について役員報酬の他にこれが支払われている。ストリンガーについては日本にいるときの常宿にしているホテルのスイートルーム代とみられている。日本語ではこういうことを、やらずぶったくりと言う。

1.もう少し専門的に言うと現金(給与)以外の経済的利益をいう。具体的には社宅の貸与、家賃の補助など。会社が経費として計上するので法人税の負担の軽減につながる。ストリンガーの場合、この一部補填分が増額になっている。不公平感が強いのでフリンジベネフィットは個人に課税すべきだとの意見が出ている。

1.注目されるべきは「アンシャンレジームの人」との失望が広がっている平井和夫社長(カズ)の”余録”分は3900万円に急増した。単独赴任中のカズの米国から日本への航空券、ホテル代(食事込み)なのかもしれないが、前年の600万円から6.5倍になった。注目されるのは子会社のソニーコンピュータエンタテインメントの分が300万円から3000万円に10倍になったことだ。ソニーの経営陣は一事が万事、タガが緩んでいる。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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