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(「Thinkstock」より)
この女は別れた男性への恨みから犯行に及んだということだ。このほかにも、リアル世界と同様、ネットという舞台でも男女の愛憎劇は繰り広げられている。
2006年7月には、夫の携帯メールを妻が勝手に転送設定して盗み見。そこから得た情報をもとに夫の知人女性のメールサーバにアクセスしていたという事件が発生している。妻は不正アクセス禁止法違反などの疑いで書類送検された。もっとも、この場合に問題となっているのは、夫の知人女性のメールサーバに不正アクセスしたという点であり、夫婦間のメール盗み見行為自体は立件対象とされていなかった。
盗み見に対する世間の罪の意識は低い。第一生命経済研究所のレポートによると、「恋人や配偶者の電子メール履歴のチェック経験」がある人は、31.3%にものぼる(調査対象は16〜29歳の男女)。特に既婚者では割合が高く、実に63.8%の人がチェック経験あり、としている(一方、未婚者は20.0%にとどまっている)。男女別で見ると、男性が15.5%であるのに対して、女性は37.7%と高い。また、年齢が上がれば上がるほど、チェック経験ありの割合も増えている。
これらメール履歴チェックをしている人たちの中には、転送設定などでメールを常時監視している人もいるのではないだろうか。夫婦間で携帯メールなどを盗み見しても、一般的には逮捕されるというわけではないようだが、悪質なケースはその限りではない。本人は軽い気持ちで盗み見していたり、イタズラ感覚だったとしても、法的に責任を問われる可能性があるということを、忘れないようにしておいた方がいいだろう。
男女関係がこじれると、「ネットストーカー」を生んでしまう場合もある。ネット上のストーキングとしては、掲示板で執拗にからんだり、メールを恒常的にしつこく送り続けるなどの行為が見られる。
最大の落とし穴は、個人が運営するウェブサイトやブログの閲覧者が、ネットストーカーになるケースだ。個人ウェブサイトには、自己紹介が書かれているところが少なくない。中には、居住地のヒントや職業、それから顔写真を掲載しているところもある。それらは、閲覧者の善意を信じて、軽い気持ちで載せているのだろうが、ひとつ間違うと、ネットストーカーを呼び寄せる「エサ」にもなりかねない。