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吉田潮「だからテレビはやめられない」(2月13日)

NHKエリカ様主演“地味な”ドラマ、男性諸君必見のワケ

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「書店員ミチルの身の上話 公式サイト」
(「NHK HP」より)
 主要なテレビ番組はほぼすべて視聴し、「週刊新潮」などに連載を持つライター・イラストレーターの吉田潮氏が、忙しいビジネスパーソンのために、視るべきテレビ番組とその“楽しみ方”をお伝えします。

「エリカ様」といえば、どの女性を想起するだろうか。

 映画試写会での「別に……」発言から、ハイパーなんちゃらかんちゃらな男との一悶着など、話題とスキャンダルに事欠かない沢尻エリカ様か。スタッフウケがあまりよくないといわれながらも、『SPEC』(TBS系)など数多くのドラマに出演し、着実に女優道を歩いている戸田恵梨香様か。個人的には、TBSのダイエット番組『あの日に帰りたい』の常盤えりかさんが思い浮かぶのだが。

 今回のエリカ様は、戸田恵梨香である。

 戸田恵梨香主演ドラマが、NHKで細々と放映されている。『書店員ミチルの身の上話』という極めて地味なつくりの作品で、極めて地味な役を演じている。小さな田舎町の書店員だった戸田は、地元の小金持ちでつまらない彼氏(柄本佑)を転がしながらも、東京の大手出版社の営業マン(新井浩文)と不倫関係にある。ある日突然、衝動的に不倫相手と東京へ出奔した戸田は、宝くじ2億円を当ててしまう。かろうじて幼馴染(高良健吾)の家に転がり込むも、人生はあらぬ方向へ……というストーリーだ。

 もともとが地味でシンプル、体も平たくて華がない印象の戸田は、一部のマニアックな男性から人気がある。私の友人男性も普段はテレビをまったく視ない(持っていない)クセに、「戸田恵梨香主演ドラマっていいよね、むふふ」と鼻の下を伸ばしていた。戸田は地味ながらも、芯の強さ(鼻っ柱の強さ)が伝わってくるので、私も嫌いじゃない。

 が、顔や体をおいじりになって人工的な華を身につけた女優や、若さと巨大な事務所力でスポットライトを浴びている女優と並ぶと、戸田はどうしても目立たない。いい例が『大切なことはすべて君が教えてくれた』(フジテレビ系)だった。共演した武井咲の華やかさとはちきれんばかりの若さに、すっかり色と光を失った戸田は視ていられないほどだった。

 そんな戸田が「田舎のごく普通の女性」を演じている。これぞ等身大である。そういえばもうひとりのエリカ様も、化粧せずに等身大の女性を演じたら抜群なのに。煌びやかでスキャンダラスな役しかこない。芸能界はエリカの使い方を完全に間違っている、と思う。

●日常の有事対処法をイメトレ?

 と、ここまで書いてきてなんだが、読者の皆さんに言いたいのは、エリカの使い道ではない。このドラマには、男性にとって痛い現実がそこかしこに仕掛けられている、という点である。

「営業先でちょっとつまみ食いした若い女子が、本気で自分を追いかけてきたら?」
「不妊治療で視野狭窄になっている嫁が、排卵日のたびに騎乗位で乗っかってきたら?」
「おとなしくて従順だと思っていた彼女が実は二股かけていて、男と東京へ逃げてしまったら?」
「好きな女が自分を幼馴染だと油断し、男として見てくれなかったら?」
「惚れた女がうっかり殺人事件にかかわって困惑していたら?」

 男性の登場人物に自分を重ね合わせたら、もうね、いたたまれなくなるから。ここまでくると、毎日愚問・駄問・珍問がとめどなく溢れ出すYahoo!知恵袋ですってば。自分でベストアンサーを出せるか? ってくらいに、畳み掛けられる「男の試練」の連続なのである。

 テレビドラマは実生活に害のない、イメージトレーニングとして有効。忙しいビジネスマンも、ぜひこの「フィクション療法」で有事の際の対処法をイメトレしてほしい。

●吉田潮(よしだ・うしお):
ライター・イラストレーター。法政大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。「週刊新潮」(新潮社)、「ラブピースクラブ」(ラブピースクラブ)などで連載中。主な著書に『2人で愉しむ新・大人の悦楽』(ナガオカ文庫)、『気持ちいいこと。』(宝島社)、『幸せな離婚』(生活文化出版)など。カラオケの十八番は、りりぃの『私は泣いています』、金井克子の『他人の関係』(淫らなフリつき)など。

『Nikon デジタルカメラ COOLPIX (クールピクス) P310』


戸田恵梨香ってカメラ好きそ〜

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