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日産、揺らぐゴーン神話 EV販売は計画の10分の1、経営層硬直化で人材流出も…

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日産
(『日産HP』より)
 1999年に日産最高執行責任者に就任したカルロス・ゴーン。1998年に2兆円あった有利子負債を4年間で全額返済。12%まで下落した国内シェアを20%にまで回復させた。「ゴーン神話」とも評されるこの経営手腕だが、日産最高経営者就任14年を経て、再びその経営手腕が試される季節を迎えている……。

ゴーン氏に試練、肝入りの電気自動車伸び悩み、世界販売も減速 ー Bloomberg(3月21日)


 ゴーン氏肝入りで進められている電気自動車(EV)の販売台数が伸び悩んでいる。

 開発におよそ5000億円を投じたEV「リーフ」。しかし、昨年のアメリカでの販売台数は目標の半数以下の9600台にとどまった。日本をはじめ米、英、仏、ポルトガルなどで計50万台の生産体制を計画していたものの、市場投入後2年での累計販売台数はおよそ5万台。フランス、ポルトガルのバッテリー工場設置計画は中止された。

 ブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンス(BNEF)によれば、プラグインハイブリッド車を含むEVの販売台数は、自動車メーカーが見込んでいた需要の1/3である22万5000台。消費者にとってスタンドをはじめとする環境の整備、バッテリー技術などまだまだ不安要素が多く、手を出しにくいのが現状だ。

 みずほ銀行投資顧問の青木隆氏は、ゴーンについて「目標数字を達成するコミットメント経営は信頼感が厚かったが、その信頼感が低下している」とコメント。さらに投資家の目線から「ゴーン氏が確実に利益を達成するのであれば、EVは急ぐ課題ではない」と指摘している。

日産、中国市場シェア目標の達成期限を1年先延ばし ー Reuters(3月28日)

 2016年度までに中国での市場シェア10%を目指していたゴーン。だが、昨年発生した反日デモなどの影響で「実質的に1年間を失った」ことを原因に、その成長戦略に1年間の遅れが生じていることを認めた。

 現在、中国市場における日産のシェアは6.5%〜6.7%。10%の数値目標を達成するまでには遠く及ばず、先送りせざるを得ない状況だ。

 一方、アメリカ市場での今年の販売台数は、昨年の1450万台を超え1500万台以上に達する見込み。現在のシェア8%を、中国同様2016年末までに10%に引き上げる目標だ。

異例の覆り人事に社内は混乱 日産ゴーン長期政権の危うさ ー ダイヤモンド・オンライン(4月9日)

 EVが伸び悩み、中国市場が思うように伸びない……。そんな中、日産社内に思わぬゴタゴタが噴出している。

 日産の子会社カルソニックカンセイの社長から、日産執行役員に登用される予定だった呉文精氏。3月の段階ですでに日産から情報が公表されていたものの、急遽呉氏は日本電産へ転身。ゴーンら経営陣の「顔に泥を塗ってしまった」形となる。

 呉氏は旧日本興業銀行、ゼネラル・エレクトリック子会社社長などを経て、カルソニック社長に就任した人物。日産に対する忠誠心は薄い。さらに、日産ではエグゼクティブ・コミッティ(EC)メンバーが硬直化しており飛躍的な出世は難しいため、より高いポストを目指す呉氏にとっては日本電産の方が都合がいいようだ。

 執行役員クラスでは制裁人事が頻繁に行われているにもかかわらず、ゴーンをはじめとする上層部のECメンバーの入れ替わりは少ない。軽自動車の展開、EVの不振などの問題を「本来責任を取るべきはECメンバーら上層部ではないか」という声も上がっている。ゴーンにとっては安定した経営体制も、呉氏をはじめとする執行役員にとっては「硬直化」に映る。

円安でも日本に生産戻らず=TPP影響小さい ー 時事ドットコム(3月28日)

 安倍政権発足後に進行した急激な円安で、対ドル相場は98円(4月15日)にまで下落した。

 今後もさらに下落するのではないかという予想も立てられているものの、ゴーンは、円安が進行しても「北米に移管した生産は戻ってくるとは思わない」とコメントする。日産では、アメリカ市場で販売台数の多い「ローグ」「ムラーノ」といったSUVの生産を14年にも九州工場からアメリカに移管することを決定しているが「為替の変動リスクを抑えるためには現地化が必要」と、この方針が覆ることはないようだ。また、同じくニューヨーク国際自動車ショーで「中立的な水準に達するために円は対ドルで100円を超える必要がある」と発言したゴーン。「円は不利な領域にあると考えている」とし、一層の円高の進行に期待している。
(文=萩原雄太/かもめマシーン)

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