NEW
あのビル・ゲイツもプレゼンに登壇!

マイクロソフトから大塚製薬までもが乗っかる TEDっていったいなに? TEDxTokyoに直撃!

【この記事のキーワード】

,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

post_2048.jpg
世界で広がるTEDとはの正体とは?(「TED Conference」)
 ビル・ゲイツ(マイクロソフト社会長)やシャーリー・サンドバーグ(フェイスブックCCO)、デビッド・ケリー(IDEOの設立者)など世界有数の著名人たちがプレゼンテーションのために登壇し、新時代のソーシャルイベントとして人気を誇るTED。

 そもそも、TEDという団体名は、テクノロジー(Technology)、エンターテイメント(Entertainment)、デザイン(Design)の頭文字をとった略称で、発足は1984年に遡る。当初は、完全招待制の講演会のようなものだったが、2001年に現代表であるクリス・アンダーソン(『フリー』の著者とは別人)が事業を引き継ぐと、アイディアの拡散と共有を目的とした団体として世界中で認知されていった。

 これまで、主にウェブサイトやSNSを使ったブランディングを展開してきたTEDだが、現在では、世界の有名企業から“アイディアの宝庫”として注目を集めている。

“Ideas worth spreading”の標語のもと公開された関連動画の再生回数が10億回を突破。09年から現在まで、149カ国、1777の都市で関連イベントが開催されているというのだから、その“拡散力”には素直に驚きざるをえない。

 日本でも、TEDを英語教材として活用したNHK番組『スーパープレゼンテーション』が好評を得ているので、ご存じの方も多いはずだ。同番組は、12年の9月に終了予定だったが人気の高まりを受けて放送期間が延長されていると、TEDxTokyoPR担当の野々下さんは語る。

「発表されるプレゼンテーションは、TED全体像の一部。正確に表現するならば、参加者がアイディアを披露し合い、同時にフラットなコミュニケーションをとることで、クリエイティブな環境を提供しようという趣旨があります。アイディアを生むために科学、アート、コミュニケーションを取り入れた、総合的なイベントとして理解していただけると分かりやすいかもしれません」

 TEDxTokyoは、TEDの精神を引き継ぐ団体・TEDxとして、世界で初めて正式なライセンスを受けた団体で09年に発足した。

「TEDx Tokyoの創設者のひとりトッド・ポーターとクリス・アンダーソンは、シリコンバレー時代の同僚でした。トッドはアメリカ西海岸の文化やTEDについて良く知っていたので、TEDスタイルを持ってくれば、日本にもイノベーティブな環境を作れると感じていたようです。そこでまずはじめたのが、プラベートビューイングでした。それも、数人の知人を集める程度のこじんまりとしたものです。ただ、そこに参加していた人たちが“これはすごい”と。その後、もう一人の設立者であるパトリックとトッドが意気投合し、TEDの正式なライセンスを受けてTED x Tokyoが発足することになりました。ちなみに、ふたりには同じ自由が丘在住という不思議な縁もあったそうです」(同上)

 プライベートな空間からはじまった試みは次第に広がりを見せ、TEDx Tokyo、TEDxOsakaなど、各主要都市で関連イベントが開催されているほか、20〜30代が中心になって活躍するTEDx Tokyo yz3.0、教育に特化したサイドプロジェクトTEDxTokyo Teachersなど、そのすそ野が広がり続けている。

 一方、多くの日本企業もTEDxTokyoが生み出すイノベーティブな環境づくりやアイディアに注目している。12年行われたTEDx Tokyo 2012の開催には大塚製薬、デンソー、ソニー、東急電鉄、グーグル、リクルート、ヤクルト、マイクロソフトなどが協賛。今年は12社の提携がすでに決まっているという。ユニークなのは、TEDがスポンサーという形ではなく“パートナーシップ”という形にこだわっているという点だ。

「TEDのルールでは、スピーカーや参加者にお金を払わないという前提があります。それは、交通費も出さないほど徹底しています。もちろん、パートナー企業であっても会場での宣伝活動は厳しく管理されています。例外としては企業側がアイディアを持ってくること。人の役に立つ商品だったり、刺激的な商品は展示が可能です。それでも、企業のロゴは商品の脇にひっそり飾られているくらいですね」(同上)。

 ポスターも、パンフレット配布も禁止。それでも企業がTEDに注目し続ける理由はなんだろうか。

「やはり企業はイノベーティブな環境を作るためのアイディアを欲しているのではないしょうか。例えば、大塚製薬の方たちが積極的にパートナーとして後援活動を続けてくださるのも、そのような意図からです。実際、TEDとの関わりの中で生まれたアイディアを、社内で実用化した前例もあると聞いています」