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平日夜間“プチ贅沢”ビジネス、なぜ秘かにブーム?癒やしサービスにグッズ、外食…

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「Thinkstock」より
 景気が上向けば、給料の増えたビジネスパーソンが会社帰りの買い物や外食レジャーなどにお金をかけるようになり、さらなる景気の活性化につながるといわれている。つまり夜間の一人ひとりの消費単価の上昇が、好景気の指標の一つともいえるのだ。

 ノエビアグループの常盤薬品工業が運営する「眠眠打破(みんみんだは)委員会」が今年6月に実施した「残業(時間外労働)に関する調査」によると、1年前より残業時間が「増えた」と答えた人が30.2%となり、「減った」と答えた10.2%を大きく上回った。残業が増えた理由についても「業績が上向いて仕事が増えたから」という回答が53.0%と最も多い。さらに、厚生労働省が全国の全企業労働者の中から無作為に抽出して調査した結果によると、今年9月の月間残業時間は一人当たり平均10時間30分で、4カ月連続のプラス。アベノミクスの影響か、景気は徐々にではあるが、好転の兆しを見せている。

 猪瀬直樹東京都知事も今年度初め、経済成長のためには都市部の夜市場活性化がいかに重要かを説き、その対策として12月より「毎週金曜都バス24時間運行」の試行や、2015年度から「都営地下鉄や東京メトロの終電延長」を検討することを発表。この対策で帰宅時間が延びたビジネスパーソンの夜間消費量が増加するのではないかと期待されているのである。

 こうした動きを受け、各企業や店舗がサービス対象として目をつけ始めているのが、週末にお酒を飲みに行く団体客でなく、平日、残業のご褒美にと一人でちょっと贅沢するビジネスパーソンたちだ。

●「癒やし」でプチ贅沢を満喫

 例えば新橋のマッサージ店は、「今年10〜11月に期間限定で平日割引サービスを行ったところ、夜間利用客が増え、給料日直後は予約で埋まるほどの盛況ぶりを見せています。新橋という土地柄もあって、会社帰りのビジネスパーソンの方に多くご利用いただいています」と言い、多忙な毎日で疲労した体を癒やすことに出費を惜しまない層が増えている様子がうかがえる。

 マッサージ店を利用しないまでも、癒やしグッズを購入して自宅で使用する人々も増加傾向にあり、蒸気で目元を温めてほぐすシート型のアイマスク、「めぐりズム 蒸気でホットアイマスク」(花王)がヒットしているのも、いい例かもしれない。この商品の07年の発売以来のシリーズ累計販売数は、今年9月で2200万箱となっており、都市部では最近になって2割ほど売り上げが伸びている。平日帰宅後のちょっとした贅沢として、こういったグッズはビジネスパーソンたちから重宝されているのだろう。

●外食は、少し高めの夜限定サービスが人気

 外食分野では、少し高めの価格設定のメニューを打ち出す飲食店が増加。牛丼チェーンの「なか卯」は午後3時から午前5時までの夜限定メニューとして「牛衣笠定食」(580円)を開始。他の牛丼に比べると値段は少し高めだが、「会社帰りのサラリーマンの方々に多く親しまれている」(株式会社なか卯広報)という。

 同じく牛丼チェーンの「吉野家」では「ロース豚丼」(480円)、「すき家」は「塩だれ野菜牛丼」(450円)を新しく販売し、今までの低価格競争とは違った“ちょっと高級”志向で、サラリーマンらの空腹を満たそうと取り組んでいるようだ。居酒屋チェーンの「食彩厨房 いちげん」も、夜限定定食メニュー(1396~1500円)の注文数は昨年同時期より約5倍増と、昨今は夕食にお金をかける傾向がうかがえる。