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農地、有効利用は半分以下?解消策「農地バンク」と、新規就農&輸出増に必要な施策とは

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西田実仁参院議員(公明党)
 内閣府が1月に公表した「消費者行政の推進に関する世論調査」によると、消費問題に対して73.8%が関心を持ち、そのうち81.7%が「食品の安全」について注目しているという結果が出た。

 多くの人が関心を寄せる「安全で安心な食」を実現するために、いったいどういう施策が必要か。7月に発覚した中国食品加工会社における期限切れ鶏肉使用事件のような衛生問題のみならず、海外から輸入する食品には残留農薬の問題もある。

 今回は、安全な食に不可欠である国内農業の底上げ、そして健全な農業経営に必要な施策について、農業振興策である「緑の底力」を提唱している公明党の西田実仁参院議員に、

「農業底上げで考えるべきLモードとGモード」
「農地を農業従事者に集約させる『農地バンク』」
「農業の担い手側に対して行うべき施策」
「農産物の国際競争力を高めるための施策」

などについて話を聞いた。

西田実仁氏(以下、西田) 私が「緑の底力」を提唱したのは、2010年の参院選に埼玉選挙区から出馬した時です。埼玉は近郊農家の数が多い。東京という大消費地が近いこともありますが、もともと台風などの災害が少なく、晴天日が多いために日照時間が日本一長い。すなわち農作物が育ちやすい土地なのです。実際に埼玉では様々な農作物がつくられています。ネギ、ホウレンソウ、小松菜などの葉モノ野菜は有名ですが、サトイモやパンジーなども多い。埼玉産のサトイモは品質がよく、高級料亭で使われるほどです。

 しかし埼玉のように、巨大な市場を背景に近郊農業が成り立っているところばかりではありません。これからの日本は少子化がいっそう進展し、人口減少社会を迎えます。その中で農業がどう生き残っていくのかを考えなければなりません。これまでのように農家が農業協同組合組織であるJAに頼り、自ら価格を決められないようでは成り立たない。JAもこれまでの体制のままでは、国際競争についていけません。

 私は日本の農業を、地元で雇用を生むL(ローカル)モード、世界で競争するG(グローバル)モードで考える必要があると思います。
 
 まずLモードですが、農業経営が成り立つように、担い手に農地がきちんと与えられなくてはいけません。日本の農家の経営規模(一戸)は米国の75分の1、EUの6分の1にすぎません。その一方、ここ20年間で耕作放棄地は約40万haにも上っており、担い手に利用されている農地は全体の半分にすぎません。狭い農地が有効に使われていないという現実があり、このミスマッチを解消するために「農地バンク」の創設が必要になるわけです。

--農地を農業従事者に集約させる仕組みですね。

西田実仁氏(以下、西田) 農地バンクは都道府県に設置された「農地中間管理機構」が中心になります。これが土地所有者から農地を借り受け、必要な場合には基盤整備などを行い、耕作しやすいようにまとめられた農地を担い手に貸し付けるのです。