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森秀明「『itte』の経営学」(4月23日)

不本意な異動や出向こそチャンス!会社が押し付けるキャリアを歩むのは危険である

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 学生から社会に出て、新たに社会人としてのキャリアを始める人。転職して、これまでとは違った環境で新しい経験を積む人。組織を飛び出して、独立して仕事を始める人……。人生におけるキャリアの積み重ね方は人によってさまざま、まさに千差万別です。上の図は、すごく大胆ではありますが、人生のキャリアを一枚のチャートにまとめたものです。

 多くの人は生まれてから家庭や学校で20数年間教育を受け、それから社会人としてのキャリアを開始します。企業に入ってからは、まず社員として研鑽を積み、課長から部長、部長から本部長へと管理者としてのキャリアを上っていきます。しかし残念ながら多くの場合、取締役になることなく60代で定年を迎え、第二の人生をスタートさせる。これが通常思いつく標準的なキャリアでしょうか。

 運と実力が伴えば、管理者から取締役に抜擢され、場合によっては代表取締役として社長に上り詰めることができるかもしれません。多くの日本企業では、内部昇進してきた管理者の中から経営者たる社長が選ばれてきました。これもごく一部の人のキャリアです。

 しかし最近では、日本企業でも外部から社長やCEO(最高経営責任者)を招聘することが見受けられるようになってきました。日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼CEOやサントリーホールディングスの新浪剛史社長がわかりやすい例です。したがって、内部昇進で管理者から経営者になる道は、これまでより狭き門になっているといえます。

 同じ企業の中でのキャリアパスも多様化してきています。突然企業の中枢部門を外れて、子会社への転出を命じられたり、海外の合弁企業へ出向させられたり、新たな事業を立ち上げるために事業準備室への転出を求められたりと、サラリーマン人生も何が起こるか、ますます見えにくくなってきました。そのため、どんなキャリアが望ましいのか、ステレオタイプには語れません。