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USJの沖縄テーマパーク構想、白紙の公算高まる

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ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(「Wikipedia」より/Staka)
 米ケーブルテレビ大手のコムキャストは9月28日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の運営会社、ユー・エス・ジェイを買収すると発表した。ユー・エス・ジェイの株式51%を11月までに15億ドル(1830億円)で取得して経営権を握る。ユー・エス・ジェイは計画していた東京証券取引所への上場申請を取り下げた。

 コムキャストは傘下のテーマパークなどを展開するNBCユニバーサルを通じ、主要株主の米金融大手、ゴールドマン・サックスなどから株式を買い取る。ユー・エス・ジェイのグレン・ガンペル最高経営責任者(CEO)は退任。後任の社長にはNBC事業部門、ユニバーサル・パークス&リゾーツのジャン・ルイ・ボニエ最高財務責任者(CFO)が就任する予定。

 コムキャストはUSJの企業価値を7500億円と算出した。株主価値は3500億円、企業価値に比べて買収額はかなり安く見えるが、4000億円の負債があることを勘案したもので、適正な水準とみられている。

儲かる企業へ変身


 USJは大阪市などが出資する第3セクターとして設立され、2001年にテーマパークを開業した。ハリウッド映画を題材としたアトラクションで人気を集め、05年にゴールドマンが200億円を出資した。07年に東証マザーズに上場したが、リーマン・ショックで来場者が年間750万人に減少。ゴールドマン・グループによるTOB(株式公開買い付け)が成立し、09年に上場廃止となった。

 若者をターゲットにした戦略から家族や女性向けに転換。14年7月15日には450億円を投じ、人気映画シリーズ「ハリー・ポッター」の世界を再現した新アトラクションをオープン。新エリアが人気を呼び、15年3月期決算の入場者数は1270万人を記録した。一時800万人を割った入場者数は開業初年度以来、13年ぶりに過去最高となった。売上高は前期比44%増の1385億円、最終利益は3.5倍の222億円。ハリポタ効果で儲かる企業に生まれ変わった。

 USJは今年度上半期(4~9月)も好調を持続。入者数は前年同期比18%増の654万人で増加は5年連続。上半期として過去最高を更新した。ハリー・ポッター開始後の1年間で海外からの入場者が倍になり、全体の1割を海外からの観光客が占めるようになった。

 株式の再上場は業績が好調な今しかない、と経営陣は決断したようだ。ゴールドマン系の投資ファンドは、新規上場に伴う株式の売り出しで、これまでの投資資金を回収。多額の売却益が手に入ると見込んだ。