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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

過剰消費は時代遅れ…世間とズレてる“消費の一人芝居”

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「Gettyimages」より

 スマートフォン(スマホ)が普及し、「見る」「聞く」「読む」などの情報入手は携帯できる端末に一元化され、かつてのようにテレビが部屋の中央を陣取る家も減りつつある。こうしたなかで、所有物を可能な限り少なくして物欲から解放された人生観に基づき生活をしたいというミニマリストが徐々に増えている。また、終活を考える高齢者が“断捨離”を意識するといったように、消費者のモノの所有に対する考え方には変化が訪れている。こうした時代の中でモノに執着する消費に対する価値観が変化していると分析するのは、マーケティングを専門とする立教大学経営学部教授の有馬賢治氏だ。

モノによって自己を語らせる感覚は時代遅れ

 
「現代は、新聞、雑誌、CDといった媒体は、かつてのまとまったロットでは売りにくい時代です。記事一本、歌一曲といった形で必要な部分だけを断片的に購買することで満足する消費者が多くなっています。また、高級車や高級腕時計、ブランドバッグなど高価なものは、シェアリングやレンタルで済ませてしまう人も増えています。これは『モノ消費』が縮小していることの表れだと思われます」(有馬氏)

 モノ消費とは、モノを購入して自身で所有することを目的とした消費の仕方。これに対応する言葉は「コト消費」とよばれ、モノの購入は目的とはせずに無形のサービスを利用したり、イベントに参加したりして“経験価値”を重視する消費のことだ。時代は、モノ消費からコト消費へとシフトしているという。なぜモノ消費が減り、コト消費が増えたのだろうか。

「平均年収が低くなっている、SNSのつながりの中では被らない購買は難しいなどの経済・社会状況もありますが、モノに頼って自身を誇示することに憧れる感覚自体が薄らいでいるのではないでしょうか。かつては乗る車、身に着ける洋服やアクセサリーなどが自身をより高く見せるための“メディア的な役割”を果たしていましたが、今ではモノによって自己を語らせる行為は、周囲との親和性を損なう風潮が根づきつつあるように感じます」(同)

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