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アマゾン、燻る西友買収の観測…“アマゾン・エフェクト”、日本の経済構造の脅威に

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サイト「Amazon」より

「一つの妖怪が世界にあらわれた――アマゾン・エフェクトという妖怪が」。マルクス・エンゲルスの『共産党宣言』の有名な書き出しをもじれば、こうなる。

 アマゾン・エフェクトとは米ネット通販大手アマゾン・ドット・コムが進出する業界で進行している変化や混乱を指す。影響は百貨店やスーパー、衣料品といった伝統的な小売業だけではなく、コンテンツなど幅広い業界に及ぶ。玩具大手トイザラスや百貨店大手シアーズ・ホールディングスなどの名門企業の行き詰まりが相次いだ。

 米国のファストファッション大手フォーエバー21は9月、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し、経営破綻した。フォーエバー21を追い詰めたのも、やはりアマゾンだった。

 1984年創業のフォーエバー21は、売り切ったら追加発注せず新しい商品を仕入れる「ファストファッション」と呼ばれるビジネスモデルで成長してきた。日本には2009年に初上陸。東京・原宿に1号店をオープンして話題となった。その後、銀座松坂屋にテナントとして入居したのをはじめ、北海道から沖縄まで最盛期には25店舗を構えていた。銀座店は13年、原宿店も17年にクローズするなど、規模を縮小してきた。

 経営破綻に伴い、日本国内の全店舗14店を10月末までに閉店した。カナダからも撤退し、欧州の大半の店を閉じる。米国内では200店近くを閉鎖。グローバルな店舗数は800店からほぼ半減する見通しだ。

ユニクロが“勝ち組”の時代にも変化か

 ファストファッションは、フォーエバー21同様、どこも苦戦している。「ZARA(ザラ)」などを運営する衣料品の世界最大手、スペインのインディテックスは、銀座マロニエ通り店を閉じた。スウェーデンの「H&M(エイチ・アンド・エム)」は銀座店をクローズ。米国の「GAP(ギャップ)」は渋谷店、原宿店を閉めた。アマゾン・エフェクトの猛威に抗する術(すべ)がなかった。

 ネット通販の普及によって消費構造は劇的に変化した。とりわけ、2000年前後に生まれた世代は、スマホを通じてネット空間の店と常につながっている。そこには開店時間も閉店時間もない。スマホの画面には、過去の購買履歴をもとに、次々と「あなただけへのお薦め商品」の情報が溢れ返っている。わざわざ店に足を運んで衣料品を買う必要がなくなった。

 ユニクロのファーストリテイリングは小売業の“勝ち組”といわれている。ユニクロはショッピングセンターの中核テナントとして引く手あまただが、ネット通販が米国並みに拡大すれば、ユニクロも今の競争力を保つことが難しくなる。

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