今、パチンコ店に行くのはギャンブル弱者のカモばかり…元パチプロが明かす勝てない理由の画像1
一般的なパチンコ店内の様子(「Wikipedia」より)

 大阪府が休業要請に応じないパチンコ店の店名を公表し、波紋を呼んでいる。「店名を出すのは抜群の広告効果」という声もあるように、営業を続ける店には多くの客が押し寄せていることも報じられた。東京都も、4月28日には小池百合子知事が営業を続けるパチンコ店の店名を公表する予定だ。

「新型コロナの感染拡大を防止したい」という行政の意見もわかるし、「飲食店は営業OKなのに、どうしてパチンコ店はダメなのか」という店側の主張もわかる。ライバル店が休業すれば、その客を奪えるのがパチンコ業界でもある。ただ、十分な休業補償をせずに営業自粛を要請しても、体力のある大型チェーン以外は応じられないのが実情だ。

 それはさておき、今回の騒動では、緊急事態宣言下でもパチンコ店に通う人が多くいることが浮き彫りになった。しかし、元パチプロのA氏は、そんな人たちについて「基本がわかっていない“ギャンブル弱者”」と切り捨てる。その理由を聞いた。

「カド台しか出さない」と断言した店長

 今から35年前。大学生だった筆者は、A氏と行動を共にしていた。パチンコで食うための「イロハ」を教わり、一時はパチンコで月30万円ほどを稼いでいたが、大学卒業とともに足を洗った。

 一方のA氏は5年前までパチプロを続け、少ない月で25万円、多い月で50万円を稼いでいた。そして、勝った金は畳の下に隠していた。貯金をすると不都合なため、タンス預金ならぬ「畳下預金」をしていたのだ。その額は2000万円を超えるという。

 そんなA氏に「今の時期、パチンコに行きますか?」と聞いてみた。

「行くわけないじゃん。感染したらどうすんだよ。しかも、行ったって勝てないぞ。考えてもみろよ。店はいつ休業するかわからない状態で、ただでさえ店を開けていれば客が来るんだから、思い切り出玉を絞るぞ」

「出玉を絞る」とは、釘を閉めて回転数を減らすことである。「釘はいじれなくなったのでは?」と思うかもしれないが、それは建前であり、現実は「メンテナンス」という名目でいじり放題だ。釘調整により出玉=還元率を操作しなければ、パチンコ店は成り立たない。いわば、三店方式(景品交換所を挟んだ換金方式)で法律の網をかいくぐっているのと同じ理屈である。

「通常なら25日前後は一番出る時期だけど、今は別だ。ある店長に聞いたら『先が見えないだけに、店の出口に近いカド台(一番、目につく端の台。ここを出すことで、通りすがりの客への絶好のアピールとなる)だけを出して、ほかは釘を閉める』と言っていたよ」

今、パチンコ店に通うのは“ギャンブル弱者”

 また、A氏は以下のように事情を語る。

「昔と違い、今のパチンコで食うのは難しいよ。俺がパチンコを辞めたのも、運の要素が高くなりすぎたから。5年前までは、回る台を打っていればよかったんだ。基本的に、パチンコ台は株価チャートのように1日の大当たり回数が変化する。3日間フルに回したと仮定して、3日前が6回、2日前が12回、1日前が14回とかだと、爆発する可能性が高かった。1店に1台あるかないかの『回りが良い爆発台』に座るか、『当たり頃』を見抜けば勝てたんだ。

 しかし、多くの機種が出玉と確変継続率を少なくしたことで運の要素が大きくなり、狙って勝つのが難しくなった。俺のやり方も終わりだな、と感じたので足を洗ったんだ。今は貯金を使いながら、細々とバイトしているよ」

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