ワークマン、新型コロナ禍でも絶好調…ユニクロでも大打撃なのに、業績伸長&店舗増の理由の画像1
ワークマンプラスの店舗(「Wikipedia」より)

 新型コロナウイルスの感染拡大で大打撃を受ける衣料品業界にあって、売り上げを大きく伸ばしている衣料品チェーンがある。ワークマンだ。同チェーンも感染拡大を防ぐため、多くの店舗で営業時間の短縮や週末の臨時休業を実施したにもかかわらず、5月の既存店売上高は前年同月比19.4%増と大きく伸びている。それ以前も好調で、4月が5.7%増、3月が17.7%増だった。これらの月は、新型コロナによる外出自粛などの影響で、多くの衣料品チェーンが苦戦を強いられたが、ワークマンは極めて異例だ。

 他の衣料品チェーンは、どこも厳しい。たとえばユニクロは、3月が27.8%減、4月が56.5%減、5月の既存店売上高が18.1%減と、大きく落ち込んでいる。多くの大手がこのような感じだが、ワークマンは落ち込むどころか大きく伸ばすことに成功している。

 もっとも、ワークマンとユニクロなどとを単純比較することはできない。新型コロナへの対策に大きな違いがあるためだ。ユニクロなど他のチェーンは、多くの店舗で長期間の臨時休業を余儀なくされた。一方、ワークマンは社会インフラを支える作業員などプロ客が多いことを理由に、休業は一部にとどめ、原則として通常営業を実施してきた。こうした違いがあるため、両者は別に考える必要がある。

 ワークマンは休業の影響がそれほど大きくないとはいえ、まったくないわけではない。時短営業も実施しているし、外出自粛の影響もある。だが、売り上げを大きく伸ばしている。

 新型コロナ特有の影響として、ゼネコンの工事の中断が相次いだことで作業員向けの春物衣料の需要が低下した。一方、感染予防につながる手袋や不織布用品の需要が伸びている。こうした特有の需要が影響したが、それ以上に新型コロナが直接的に影響しない商品の下支えが大きい。それにより、新型コロナの影響がほとんどない2月以前も好調で、既存店売上高の増収率は長い間10~20%台の大きな伸びが続いていた。この勢いが新型コロナ下でも遺憾なく発揮されたかたちだ。

ワークマンプラスを急拡大

 ワークマンの業績は絶好調といえる。2020年3月期の単独決算は、売上高にあたる営業総収入が前期比37.8%増の923億円、営業利益が41.7%増の191億円、純利益は36.3%増の133億円だった。大幅な増収増益だ。

 ワークマンは近年、プロ客向けの「ワークマン」よりも、一般客向けの「ワークマンプラス」を強化してきた。20年3月期の出店は、すべてワークマンプラスだ。新規出店や既存店を改装するかたちで約160店増やし、期末時点で175店へと急拡大している。全店舗数は31店増えて868店となったが、2割がワークマンプラスだ。

 20年3月期はプロ客向け商品よりも、普段着にスポーツの要素を取り入れた「アスレジャー」商品のほうが大きく伸びている。チェーン全店売上高において、プロ客向けの売上高が前期比8%増にとどまったのに対し、アスレジャーは2.5倍に拡大した。ワークマンプラスが増えたことなどで客層が広がっていることがわかる。

 商品別では、スポーツウエアやポロシャツなどの「カジュアルウエア」が大きく伸長した。チェーン全店売上高(1220億円)におけるカジュアルウエアの売上高は158億円で、前の期から42.1%増えた。作業服やアウトドアウエアなどの「ワーキングウエア」と比べると、売上高(384億円)こそ下回っているものの、増収率(34.1%)は上回っている。

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